女性向け骨盤底筋トレーニング|寝ながらできる方法も

骨盤底筋は、女性には特に大切で鍛えるべき筋肉。
骨盤底筋トレーニングで鍛えれば、加齢の影響や産後に訪れる尿モレなどの悩める症状もケアできます。
骨盤底筋を鍛えるメリットと、道具不要・簡単で効果的なトレーニング方法をご紹介します。
目次
骨盤底筋の位置と動き

骨盤底筋とは、名前の通り骨盤の底にある筋肉です。骨盤を作る左右の寛骨と仙骨の底を繋いでいる筋肉で、小さな筋肉の総称を指します。
尿道や肛門を締めるときに感じることができる筋肉で、女性の場合は膣を締める時にも働きます。内臓を支える働きもしてくれるハンモックのような筋肉です。
骨盤底筋の締め方がわからない人へ
骨盤底筋を締めるときは、膣を引き上げる感覚で使います。尿意を我慢するときの感覚と似ていますが、おへその奥に骨盤底筋を引き上げてくるようなイメージです。一緒にお腹の筋肉を使い、引き上げた骨盤底筋をキープするとより効果的。
骨盤底筋をトレーニングすることで、骨盤底筋の筋力アップ。
さらに、お腹と骨盤底筋で骨盤をホールドすることでさまざまな嬉しい効果を生み出します。
簡単すぐできる!骨盤底筋トレーニング

簡単ですぐできる骨盤底筋トレーニングをご紹介します。
道具もいらないですし、どんな時でも行うことができるトレーニングなので日々の生活に取り入れてみてください!
トイレでできる骨盤底筋トレーニング
まずはトイレでできる骨盤底筋トレーニングです。トイレでできる、というよりもトイレに行く時に使っているだけでも骨盤トレーニングとなっているのです。
やり方は、尿の勢いを調整したり、止めてみたりするだけ。
尿意を我慢するのも、便意を我慢するのも骨盤底筋の力が使われています。そして、骨盤底筋の動きをコントロールしてみるのもトレーニングになるのです。
呼吸法でできる骨盤底筋トレーニング
呼吸と一緒に骨盤底筋を動かすトレーニングです。ピラティスのラテラル呼吸に、お腹の意識を重点的に組み込んだ呼吸法になります。
骨盤底筋と一緒にお腹の筋肉である腹横筋も鍛えることができるので、くびれ作りにも効果的です。
- 鼻から吸って肋骨の後ろに空気を入れる
- 吐きながら骨盤底筋を引き上げて腹横筋で抑える
寝ながらできる骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋の動かし方がもっとわかりやすいのが、寝ながら行うトレーニングです。
寝ながら行うと骨の位置を正しやすくなるので、骨盤底筋を意識しやすくなります。骨盤底筋の動かし方が良くわからない人は、まずは寝ながら行うトレーニングから始めましょう。
- 仰向けに寝て膝を立てる
- 床と腰に手のひら1枚分だけの隙間を空ける
- 両肩と足の裏を床につき、手のひらを腰の横で床につける
- 呼吸に合わせて吐きながら骨盤底筋をおへその奥に引き上げてお腹を平たくへこませる
- 呼吸に合わせて続ける
寝ながら行うときのコツは、呼吸をしながら意識する筋肉以外は動かさないことです。特に骨盤と肋骨が動かないように気をつけましょう。
尿もれ予防だけじゃない!女性が骨盤底筋を鍛えるメリット

骨盤底筋を鍛えると、女性が抱える様々な悩みの解決につながります。全てを解決できるわけではないですが、骨盤底筋が女性の綺麗と健康のためにしっかり役立つ筋肉なのは間違いありません。
骨盤底筋を鍛えるメリットを解説していきます。
上半身や内臓を支えて姿勢改善につながる
骨盤底筋は上半身の体重や、内臓を支えてくれています。骨盤底筋がゆるむと、支えられている上半身の全てが重力に負けて下がってきてしまうのです。
骨盤底筋が引き上がっている状態では、骨盤がしっかり立ちやすくなります。
すると、骨盤まわりの骨の位置が整い、筋肉や内臓が働きやすい位置をキープできるので、正しい姿勢を保ちやすくなるのです。
骨盤の位置を整えて股関節の動きをよくする
骨盤は歪みやすくもありますが、他のまわりの骨と一緒に動きやすくもあります。とくに太ももの骨と一緒に動くことが多く、股関節が固くなってしまいます。
股関節の動きが悪いと、下半身の血行や水分やリンパの流れを悪くし、脂肪も溜まりやすくなります。
下半身太りに悩んでいる人は、股関節の動きの悪さが原因になっているかもしれません。
関節はどちらかを固定することでどちらかが動きます。
骨盤を骨盤底筋と腹横筋で固定すれば太ももの骨が動きやすくなるので、股関節として機能しやすくなります。
一見関係なさそうな骨盤底筋が、下半身痩せや小尻につながっているのです。
お腹のたるみを防ぐ
骨盤が後傾しているとお腹の力が抜けやすく、ぽっこりお腹になりやすいです。姿勢も背中が丸まりやすいので、お腹が段々になりやすくもなります。
骨盤底筋を鍛えて骨盤をしっかり立たせれば、姿勢が整ってお腹にある腹横筋が一緒に鍛えられ、ぽっこりお腹解消にもつながります。
妊娠中は赤ちゃんを支える
骨盤底筋は普段は上半身や内臓を支えるハンモックとして働いていますが、妊娠中は赤ちゃんも支えてくれる頼れる筋肉なのです。
妊娠中はお腹が大きくなりどんどん重くなって動きづらくなっていき、その負荷は骨盤底筋にもかかっていきます。
骨盤周りの靭帯が出産に伴って少しずつ緩くなって骨盤が広がり、赤ちゃんが降りてくるごとに骨盤底筋も重みによって徐々に引き伸ばされていきます。
骨盤底筋は赤ちゃんを支える最後の砦のようなもの。出産のギリギリまで赤ちゃんを支えてくれるのです。
しかし、出産時に骨盤底筋が過度に引き伸ばされたり、損傷したりもします。
出産による大ダメージを受けても、骨盤底筋トレーニングで筋肉を鍛えれば、回復も早くなり産後のトラブル回避に役立つのです。骨盤底筋トレーニングは、妊娠出産を経た女性にはとくにおすすめしたいトレーニングです。
骨盤底筋トレーニングで重力に抗う引き上がった体に!

骨盤底筋はどの年代の女性にも必要な筋肉です。骨盤底筋の緩みは女性のプチ不調だけでなく、下半身太りやぽっこりお腹の隠れた原因だったのかもしれません。骨盤底筋を鍛えることで、キリッとした姿勢と、不調に悩まされない重力に抗う引き上がった体を手に入れましょう。