リストラティブヨガとは?必要なプロップスや自宅で行うやり方

究極のリラクゼーションといわれるリストラティブヨガ。
体が硬い人、妊婦さん、シニア、慢性疲労やストレスを抱える人にもおすすめです。
今回はリストラティブヨガの効果と、自宅でする時に効果を高めるポイントをご紹介します。

監修インストラクター:Natsumi先生
全米ヨガアライアンス RYT200、大企業向けのヨガレッスンや施設等でもクラスを担当。幼少期からクラシックバレエに打ち込み、日本大学藝術学部卒業後、渡米しコンテンポラリーダンスを中心に舞台活動をしていました。ボディバランスが整うことをテーマにレッスンを指導しています。
目次
リストラティブヨガの特徴|使う道具やポーズ

リストラティブヨガの特徴は、プロップス(補助道具)を使用して、ポーズを10〜20分キープすることです。
同じようにキープ時間が長い陰ヨガがありますが、陰ヨガは関節や結合組織に働きかけるのに対し、リストラティブヨガは筋肉に働きかけます。
徐々に筋肉が伸びて体がほぐれていく感覚は、なかなか味わったことのない感覚ですよ。
リストラティブヨガではプロップス(補助道具)を使う
リストラティブヨガで使うプロップス一覧
- ボルスター
抱き枕のようなもので、体をあずけることに使用。ボルスターの上に仰向けになるだけでも胸やお腹が大きく広がる効果あり。
- ヨガブロック
リストラティブヨガでは主にボルスターの下に置く。置き方によって高さの調整が可能。
- ヨガベルト(ヨガストラップ)
手と手、手と足が届かない時に使用。輪を作って足を固定することで脱力にも効果あり。
- ブランケット
体の下におりたたんで置くことで高さの微調整が可能。体全体にかけて温める効果もあり。
ポーズは横になって行うものが多い
ヨガのポーズというと立って行うポーズのイメージがありますが、リストラティブヨガのポーズはほとんどが仰向けかうつ伏せでおこないます。
そのため、体の硬い人や妊婦さん、シニアにも人気のヨガです。
ケガをしていて立ちポーズができない時にもおすすめです。
プロップスなしでもリストラティブヨガはできる
プロップスは自宅にあるもので代用可能です。
プロップス | 代用品 | 注意点 |
ボルスター | 枕かクッション | 重ねて使用する時は崩れないように紐で結んでおくと安全。 |
ヨガブロック | 本数冊 | なるべく分厚いもの。薄い場合は結んで固定する。ティッシュやダンボールなどは体重を乗せると潰れてしまうので危険。 |
ヨガベルト | タオル、ネクタイ | 服飾用ベルトの場合は素材に注意。コットン製のものがおすすめ。 |
ブランケット | 毛布、タオルケット | 膝掛けよりも、体全体を覆える大きさのものがおすすめ。 |
リストラティブヨガの歴史と背景
リストラティブヨガは、1990年代にアメリカの理学療法士であるジュディス・ラサター(Judith Lasater)氏によって考案されたヨガです。
ラサター氏がアイアンガーヨガの正式認定指導師だったため、プロップス(補助道具)を使用するというアイアンガーヨガとの共通点があります。
アイアンガーヨガとは、プロップスを使用することで正確な姿勢を保ち、アーサナ(ポーズ)の正しい習得を重要視しているヨガです。
リストラティブとは元に戻す、回復させる、取り戻すという意味であり、リストラティブヨガは疲労回復ヨガともいわれています。
アメリカではセラピーとしてすでに人気が高く、日本でも緩和ケアとして医療現場に取り入れられることも増えています。
リストラティブヨガのメリット4つ

深いリラックス効果
プロップスを使用し、ポーズを「とる」のではなく、全身を「ゆだねる」ことで、無意識に入っている緊張を解放します。
体がプロップスに触れている、包まれているという安心感もリラックス効果の理由といえます。
自律神経の調整
自律神経には交感神経と副交感神経という2つがあります。
現代人は過度な緊張やストレス、不規則な生活によりこの二つがうまく切り替わらず、活動的な交感神経が働きすぎな人が多いそうです。
自律神経は呼吸とも関係があります。
体の緊張が抜けると、呼吸が落ち着き深い腹式呼吸がとりやすくなります。
深い呼吸を行うとリラックスの副交感神経が優位になるため、乱れていた自律神経の調整に役立つといえるでしょう。
姿勢の改善
リストラティブヨガのポーズは、普段縮こまりがちな胸やお腹を仰向けのポーズで大きく開きます。
他にも、うつ伏せポーズや捻るポーズで無理なく背骨や内臓に働きかけ、姿勢の改善が期待できます。
心と体の調和
心と体は繋がっています。
リストラティブヨガは心と体のどちらにも働きかけます。
体の力を抜くことで心も解放的に、心が落ち着きリラックスすることで体の疲れ回復に効果的です。
自宅でできる!リストラティブヨガ4つの代表ポーズ

ヴィパリタカラ二(壁に足を上げるポーズ)
期待できる効果
- 心身の疲労回復
- むくみ対策
こちらの動画では2分までがポーズへの入り方、2〜6分までがアレンジの動き、6分以降がポーズの説明とキープです。
スプタバタコナーサナ(仰向けの合せきのポーズ)
期待できる効果
- 背骨や骨盤の歪み調整
- 内腿、鼠蹊部のストレッチ
バラーサナ(子供のポーズ)
期待できる効果
- 安心感
- 背中と腰の緊張解放
シャバーサナ(屍のポーズ)
期待できる効果
- 全身の血液循環
- リラックス
リストラティブヨガを自宅でする時のポイント
リストラティブヨガを自宅でする時には環境を整えることが大事です。
- 静かな部屋(テレビやアップテンポの音楽は消します)
- 照明(間接照明や、明るさを落として薄暗くします)
- 空調(10分以上横になっていても冷えないように調整しておきます)
まとめ
リストラティブヨガの特徴は、プロップス(補助道具)を使って10〜20分ポーズをキープすることです。
無理なく心身の緊張を解きほぐす究極のリラクゼーションヨガといわれています。
リストラティブヨガのメリットは4つ。
- 深いリラックス効果
- 自律神経の調整
- 姿勢の改善
- 心身の調和
体が硬い人、妊婦さん、シニア、慢性疲労やストレスを抱える人にもおすすめのヨガです。
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