【三角筋自重筋トレ】肩の筋肉を鍛えるメニュー5選

肩の筋肉「三角筋」の筋トレを自宅で行う場合は、自重とダンベルの三角筋筋トレで鍛える方法がおすすめ。肩以外に上腕の筋肉や胸の筋肉を同時に鍛えられる種目もあります。
今回は、三角筋を自重とダンベルで鍛える効果的な肩の筋トレメニューをご紹介します。肩の自重トレーニングでTシャツが似合う体を目指しましょう!
目次
肩の筋肉「三角筋」とは?

三角筋とは、肩にある三角の形をした筋肉のことです。鎖骨・肩甲棘(けんこうきょく)・上腕について肩関節をおおっており、腕の動作に関わっています。
三角筋は、体の正面から奥に向けて「前部」「側部」「後部」の3部位に分かれており、それぞれ異なる腕の動作を担当しています。
三角筋前部
三角筋前部は肩の前方にあり、鍛えることで腕と肩の筋肉を境目をくっきりさせ、肩から腕にかけて引き締まった印象を与えられます。肩関節を屈曲(くっきょく)させて腕を前に上げるほか、肩関節を内転・内旋させ、腕を閉じたりねじったりする動きに欠かせない筋肉です。
三角筋側部
三角筋側部は、横から見た時に肩の中央部にあります。肩関節を外転させ、腕を横に上げる動きに関係している筋肉です。女性でも三角筋側部と後述する後部を鍛えることで、しなやかで引き締まった肩のラインを作り上げられます。
三角筋後部
三角筋後部は、肩の後ろ側、肩甲骨の上端付近にあります。肩関節を内転させて腕を閉じたり、肩関節を伸ばして腕を後ろ側に上げたりする動きに関係している筋肉です。
肩の三角筋を効果的に鍛える自重トレーニングメニュー5選
ここからは、自重で強い負荷をかけられる三角筋トレーニングのやり方をご紹介します。
①パイクプレス

パイクプレスは腕立て伏せ(プッシュアップ)のようなトレーニングで、立ったまま体をくの字に曲げて行うのが特徴です。プッシュアップ同様に、肘と肩の関節が動く多関節種目で、エネルギー消費量が多く見込める種目でもあります。
パイクプレスのやり方
- よつばいになる
- 両膝を床から離してお尻を高く持ち上げる
- 両手は肩幅より少し広めにする
- 体の前方に体重を移動させながら、ひじを後ろに引くように曲げる
- おでこが床に近づいたら、両手で床を押して体勢を戻す
パイクプレスのコツ
手をつく位置を調整してみましょう。手順5で上体を起こしたときに、肩の筋肉の収縮がしっかり感じられる場所を探します。また、パイクプレスで肘を曲げ体を落としていく時には、膝が曲がってしまわないよう気をつけましょう。
②チンニング

チンニングとは懸垂のことで、三角筋に加え、上腕や背筋にも効果を及ぼすトレーニングです。鉄棒や懸垂バーを使って行います。
チンニングのやり方
- 肩幅よりも広めの幅で、両手でバーを掴む。親指はバーの下から奥へ通さず、人差し指の横に添える。
- 上体をバーに引き寄せるように、体を上げていく。体を斜めに持ち上げれば、より高い負荷をかけられる。
- 顎がバーの上まで上がったら、ゆっくりと体を下げる。
- 繰り返す。
チンニングのコツ
チンニングでは、バランスを整えて適切な負荷を与えるため、両脚は必ず軽く組んでおきましょう。
目線をやや上に上げ、肩甲骨を寄せる意識をしながら行うと、正しいフォームのチンニングが行えます。
③プッシュアップ

ナロープッシュアップとは、通常よりも腕の間隔を狭めて行う腕立て伏せのことです。一般的な腕立て伏せよりも負荷が大きく、三角筋や上腕三頭筋などの強化に効果的です。
ナロープッシュアップのやり方
- 腕立て伏せの体勢を取る。
- 床についた両手は親指と人差し指で一度三角形を作り、そのまま拳二つ分ほど間隔を空ける。
- 両肘を後ろに引き、息を吸いながら体を下げていく。
- 地面に胸がつく直前で体が下がったら、息を吐きながらゆっくりと体を上げていく。
ナロープッシュアップのコツ
ナロープッシュアップは負荷が強く、お尻が落ちたり背中が丸まったりしやすい傾向にあります。体幹を意識し、足から首まで真っ直ぐの姿勢を保つように意識してください。顔は前を向けておき、筋肉を意識してゆっくりと動作を行うようにしましょう。
④リバースプッシュアップ
リバースプッシュアップは、椅子やベンチを使って行う腕立て伏せのことです。三角筋、上腕三頭筋、広背筋のトレーニングとして行われいます。
リバースプッシュアップのやり方
- 椅子に後ろ手で手をついて座る。両手は肩幅に。
- お尻を椅子から離して両膝を軽く曲げる。
- 脇を締めて両肘を後ろに曲げ、お尻を真下に落とすイメージで上体を下ろす。
- 肘を90度まで曲げたら、体を持ち上げて両肘を伸ばし切る。
リバースプッシュアップのコツ
リバースプッシュアップを行う時には、背筋を伸ばして腕や肩の筋肉を意識し、ゆっくりとした動作で行うようにしましょう。脇が横に開いてしまわないよう注意してください。
⑤プランクヒップレイズ
プランクヒップレイズは、四つ這いからお尻を高く持ち上げ、上半身を前後上下にスライドさせて行うトレーニングです。
プランクヒップレイズのやり方
- 四つ這いになる。両手は肩幅程度に開き、ハの字になるよう床に置く。足は閉じておく。
- 両膝を床から離し、お尻を高く突き上げ、腰が90度曲がるような体勢を取る。
- 上半身を前にスライドさせるようにして腰を伸ばし、体をまっすぐに伸ばしていく。
- 体が伸びたら、今度は上半身を後ろにスライドさせるようにして、2の体勢に戻る。
- 繰り返す。
プランクヒップレイズのコツ
プランクヒップレイズを行う時には、腕と肩周りの筋肉を使うよう意識してください。
三角筋を鍛える筋トレ|ダンベル編
三角筋の自重筋トレ、特にプッシュアップ系は苦手という方は多いのではないでしょうか。プッシュアップ系が苦手な方はダンベルを使う肩の筋トレを取り入れてみてください。水を入れたペットボトルでも代用可能ですが、慣れてきたらダンベルに変えて負荷を高めましょう。
①ショルダープレス
- 立った状態で両手にダンベルを持ち、耳の横まで持ち上げる。
- 両肘の角度を90度に調整する。
- 息を吐きながらダンベルを真上に持ち上げ、肩の筋肉を収縮させる。
- 息を吸いながら2のポジションに戻る。
コツは真上にダンベルを持ち上げること。真上に持ち上げることで三角筋が強く収縮します。ショルダープレスの手順1の前に、ダンベルをあごラインの高さで構える動きを加えると三角筋前部を鍛えられます。
②リアレイズ
- 片手で椅子の背をつかみ、反対側の手でダンベルを持つ。
- 足は骨盤幅に開き、上体を前に倒して両膝は軽く曲げる(前屈ポジション)。
- 息を吐きながらダンベルを斜め後ろに振り上げ、肩の筋肉を収縮させる。
三角筋後部を鍛えられる筋トレです。片手ではなく両手で行う方法もありますので、両手バージョンと片手バージョンそれぞれ試してみてください。手順3でダンベルを振り上げる際に、弧を描くイメージで振り上げてみましょう。
肩の三角筋を鍛える4つのメリット

肩の三角筋を鍛えると、4つのメリットが期待できます。
- 基礎代謝アップ
- 肩幅が広くなってたくましい見た目になる
- 肩こり解消
- 腕のトレーニングパフォーマンスが上がる
基礎代謝アップ
人間の体で行われるエネルギー消費の大半は、筋肉によって行われています。筋肉量が増えればエネルギー消費の量も増え、基礎代謝が上がって痩せやすい体になれるのです。
肩幅が広くなりたくましい見た目に
三角筋を鍛えると筋肉の肥大で肩幅が広くなっていきます。三角筋の肥大は外見に影響を与えやすいので、たくましい印象を女性に与えられるようになりますよ。
肩こり解消
筋肉は熱を作り出して、血流促進をサポートします。肩にある三角筋を鍛えれば、肩周りの血流が促進されるため、血行不良による肩こりの緩和に効果的です。
腕のトレーニングパフォーマンスが上がる
三角筋は腕の筋肉と連動して動きます。三角筋のトレーニングをすると、三角筋以外の腕の筋肉も同時に鍛えられ、腕全体の筋力アップにつながるのです。
腕を使う球技や水泳、陸上競技のパフォーマンスアップも期待できます。
筋トレ前後に効果的な肩のストレッチメニュー

筋トレ前後には、軽いストレッチをするのがおすすめです。筋トレは「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」に分かれており、筋トレ前には体を温める動的ストレッチ、筋トレ後には筋肉を伸ばして疲労を軽減する静的ストレッチが適しているとされています。
ただし、ストレッチは無理に行うと筋肉を痛めてしまうので要注意です。ここからは、肩の筋トレ前に効果的なストレッチメニューをご紹介します。
筋トレ前:肩の動的ストレッチ
- 脚を腰幅に開き、まっすぐに立つ
- 両手を体の横に水平に上げる
- 右腕を外向きに捻りながら上に上げ、左腕を内向きに捻りながら下に下げる
- 手首をしっかりと返し、腕を捻るタイミングで胸を張る
- 腕を逆にして同様の動きを行う。頭と体はまっすぐを維持する
- 20回ほど繰り返す
筋トレ後:肩の静的ストレッチ
- あぐらをかいて床に座る。
- 軽く伸ばした右腕を体の左側に。左腕の肘の内側で右腕を挟むようにして、さらに右腕を左側へと伸ばしていく。
- 筋肉の伸びを意識しながら、30秒ほどキープ。
- 反対の腕も同様に行う。
肩の三角筋を鍛えるときの注意点
三角筋トレーニングには3つの注意点があります。
- フォームは正確に
- 左右どちらもバランスよく鍛える
- 無理はしない
正しいフォームで行う
三角筋の自重筋トレに限りませんが、フォームを意識して行いましょう。間違ったフォームでのトレーニングは、肩関節や肘に負担をかけてしまいます。トレーニングによって怪我を負うことのないよう、トレーニングの際は正しいフォームを丁寧な動作で行うようにしてください。
無理なトレーニングはNG
より刺激の強いトレーニングをしたいからといって、負荷の強過ぎる無理なトレーニングをしてはいけません。無理なトレーニングは体を痛める可能性があるとともに、辛さのために続かなくなってしまいます。
無理はせず、「少しきつい」位のトレーニングを体の調子を見ながら続けていくことが、たくましい体をキープする筋トレのコツです。
トレーニングは、筋力や体力の向上に合わせて定期的にレベルアップさせるように進めましょう。最初から高重量を扱うトレーニングではなく、まずはダンベルや自重トレーニングの中から取り組みやすいものから始めてください。
現在の肩の筋トレ種目に慣れてきたら、ダンベルの重量を増やしてみたり、別の肩の筋トレも取り入れてみましょう。
まとめ
肩の筋トレを自宅で行う場合は、器具なし自重トレーニングとダンベル筋トレを中心に実践してみてください。ダンベルを使う場合は、定期的に負荷を見直せるように重量を調整できるタイプがおすすめです。