正しい姿勢に必要な筋肉【姿勢維持筋】強化ヨガポーズ4選

正しい姿勢は心身の健康によい影響を与えます。
正しい姿勢を保てるようになるためには、姿勢に関係する筋肉「姿勢維持筋」の強化が必要です。
姿勢維持筋はヨガのポーズ(アーサナ)で強化できます。
今回は、正しい姿勢に欠かせない姿勢維持筋を鍛えられるヨガポーズをご紹介!

監修インストラクター:Natsumi先生
全米ヨガアライアンス RYT200、大企業向けのヨガレッスンや施設等でもクラスを担当。幼少期からクラシックバレエに打ち込み、日本大学藝術学部卒業後、渡米しコンテンポラリーダンスを中心に舞台活動をしていました。ボディバランスが整うことをテーマにレッスンを指導しています。
目次
正しい姿勢とは

そもそも、正しい姿勢とはどのような姿勢を指すのでしょうか。まずは、「立ち方」と「座り方」の2点から、正しい姿勢を解説しましょう。
正しい姿勢①立ち方
正しい姿勢での立ち方は、以下のポイントを満たしています。
- 正面を向いて立った時に、頭から左右の膝の間までがまっすぐのラインにある
- かかとを合わせ、つま先を45度に開いた時に、両膝が正面を向いている
- 横から見た時に、頭・肩・骨盤・膝・くるぶしがまっすぐのラインにある
- 壁を背にして立った時に、両肩が壁から離れすぎず、腰の隙間が空きすぎない
かかとを合わせたときに、両膝が内側を向いていればX脚、くっつかなければO脚です。
壁を背にしたときは、両肩が耳のラインより前に出ていれば巻き肩、腰と壁の隙間が空きすぎていれば反り腰ということになります。
いずれも、正しい姿勢ではなく悪い姿勢の特徴です。
正しい姿勢②座り方
正しい姿勢での座り方は、以下のポイントを満たしています。
- 背もたれにはもたれず、浅めの位置に腰を下ろす
- 骨盤を立てて座る
- 股関節および膝は直角に
- 背筋をまっすぐに伸ばし、顎を引き、肩の力は程よく抜く
座り方を正すには、背もたれのない椅子を壁につけて置き、壁に後頭部・背中・お尻をつけてその椅子に座ると姿勢が整います。
姿勢が及ぼすメリット・デメリット

次に、正しい姿勢によるメリットと、悪い姿勢によるデメリットをご紹介しましょう。
正しい姿勢のメリット
正しい姿勢を保つようになると、以下のような効果を及ぼします。
- 基礎代謝アップ、痩せやすい体に
- ウエストのシェイプアップ
- 呼吸が深くなる
- 血行が促進され、肩こりが解消
- 便秘改善
- 自律神経が整う
- スポーツパフォーマンスの向上、ケガ予防
正しい姿勢を保つと、筋肉が正しく使われるようになり、痩せやすく健康的な体が手に入ります。さらに、正しい姿勢にするだけで全身が引き締まったように見えるのです。
悪い姿勢のデメリット
猫背や反り腰、巻き肩など、悪い姿勢は以下のようなデメリットを引き起こします。
- 肩こり、腰痛、頭痛の発生
- 内臓圧迫により内臓機能が低下
- 血管圧迫により血行不良が起こり、代謝が悪化、太りやすい体に
- 肌荒れやくすみ、シミ、たるみ、二重アゴの原因に
- 自律神経が乱れる
- 不眠や集中力の低下
姿勢が悪いと、内臓や血管が歪んだ体に圧迫され、機能低下を起こします。肌荒れやたるみ、自律神経の乱れによる精神的な不調も起こる可能性もあるのです。
正しい姿勢が疲れるのはなぜ?

「正しい姿勢を意識しても疲れてキープできない」という人は多いでしょう。なぜ正しい姿勢を維持するのは疲れるのでしょうか。
正しい姿勢を作り維持するには、筋肉を使って骨格や内臓を支えなくてはなりません。
筋肉が十分になければ、正しい姿勢は維持できないのです。骨格のゆがみのせいで正しい姿勢を取りにくいこともあります。
姿勢の悪さで悩む人は、筋力が不足したり骨格がゆがんだりといった根本の原因を解決しないままに、無理に正しい姿勢を取ろうとします。正しい姿勢を維持するのが辛いのは、筋力の低下や骨格のゆがみのせいなのです。
正しい姿勢をキープするには

では、正しい姿勢をキープするにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、「筋肉強化」と「骨格矯正」の2つの方法をご紹介しましょう。
必要な筋肉を体に付ける
正しい姿勢に必要とされる筋肉の部位を挙げてみましょう。
- 腹筋
- 背筋
- 大臀筋
- 大腿四頭筋
上記の4つの筋肉は、「姿勢維持筋」と呼ばれます。特に腹筋まわりのインナーマッスルと背筋が重要で、このバランスが崩れると猫背や反り腰になってしまいます。
正しい姿勢を目指すには、姿勢維持筋をバランス良く鍛えることが大切です。どれか一部だけを強化してしまったり左右に差があったりすれば、正しい姿勢にはなりません。
骨格を整える
骨格のゆがみにより、姿勢が崩れてしまっている人はたくさんいます。骨格は生活習慣の影響を受けやすく、左右のゆがみや前後のゆがみ、ねじれなどを起こし、姿勢を悪化させてしまいます。
例えば、足を組んだりヒールをよく履いたり、片方だけで荷物を持ったりしていませんか?運動不足による筋力低下も骨格のゆがみにつながります。
骨格を整えるには、骨格矯正によって骨格を正しい位置へ導き、筋肉をつけることも大切です。
正しい姿勢を目指すなら、ヨガがおすすめ!
ヨガで行うポーズ(アーサナ)には、筋力強化と骨格矯正2つの効果が期待できるものがあります。姿勢維持筋で大切なインナーマッスルの強化も可能です。
正しい姿勢に効果的なヨガポーズ4選

ここからは、正しい姿勢づくりに効果的なヨガポーズを4つご紹介します。
①キャットスプリット
キャットスプリットは、体を縮めてから大きく伸ばすヨガポーズです。腹筋と背筋をバランス良く鍛えられ、猫背を改善しながら骨盤も整えてくれます。バランスに気をつけてゆっくりとした動作で行うのがコツです。
やり方

- マットの上で四つん這いになる
- 肩と手、腰と膝は床に対して垂直にする
- 視線を下げ、頭の先が正面を向くようにして、首の後ろを伸ばす
- 左膝を地面から離し、ゆっくりと顔に近づけていく。肩甲骨の動きを意識して、背中を丸めながら、顔も膝に近づけて5秒キープする
- 丸めた背中を反らせ、顔に近づけていた左膝を後ろに引いてつま先まで伸ばし、5秒キープする
- 反対側の脚も同様に行う。
効果
- 姿勢矯正(猫背改善)
- 腹筋・背筋強化
- 骨盤矯正
- バストアップ
- 冷え性の改善
②橋のポーズ
橋のポーズ(サンスクリット語:セツバンダーサナ)は、下半身を持ち上げたブリッジに似たポーズです。姿勢維持筋がある腹部やお尻の筋肉が鍛えられ、背中や胸、首のストレッチ作用による姿勢悪化防止にも効果的です。
やり方

- 仰向けから膝を立て、かかとをお尻に近づける
- 腕は手のひらを下にして体の横に置く
- かかとに重心を移動させながらお尻を持ち上げる
- 後頭部と肩を床にしっかりとつけ、股関節を上に向ける
- 両手は腰の下で組んで足側へと伸ばし、肩に重力をかける
- 30秒〜1分キープし、ゆっくりと背中、腰、お尻を床に下ろす
効果
- 背中、胸、首のストレッチ
- 猫背改善
- 腹部、臀部の筋力強化
- ストレス緩和
- 消化改善
③半分の魚の王のポーズ
半分の魚の王のポーズは、上体を強くねじるポーズです。上半身をねじって骨盤や背骨を整え、腹部の筋肉を強化させて姿勢改善を期待できます。
やり方

- マットの上に脚を伸ばして座り、左脚を内側に曲げて足先を体に引き寄せる
- 右脚を曲げ、左足の外側へとクロスさせ、足裏を床につける
- 両手を胸の前で合わせ、上半身を右方向へねじる
- 左ひじで右膝を左へと押しながら3〜5呼吸キープ
- 元の姿勢に戻り、反対側も同様に行う
効果
- 骨盤矯正
- 背骨のゆがみ調整
- 腹部の筋力強化
- 柔軟性アップ
- ウエストのシェイプアップ
- 内臓機能の向上
④舟のポーズ
舟のポーズ(サンスクリット語:ナヴァーサナ)は、体でVの字を作るようなポーズです。腹部や腰の筋肉強化に効果的で、背骨も強化します。まっすぐに脚を伸ばすのが辛い場合には、脚を曲げてもいいでしょう。
やり方

- 体育座りの姿勢になり、上体を斜め後ろに倒す
- 両手を両ひざの裏に入れ、足を床から離してすねが床と平行になるまでゆっくりと持ち上げる
- 肩を下げて肩甲骨を広げ、両手をまっすぐ前に伸ばす
- 膝をまっすぐに上へ伸ばし、腹筋に力を入れて10秒〜1分キープする
効果
- 腹部、腰の筋肉強化
- 背骨の強化
- お尻のシェイプアップ
- 消化機能向上
- 便秘解消
- 疲労回復
\ オンラインヨガで姿勢改善 /

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まとめ
正しい姿勢を導くヨガポーズをご紹介しました。ご紹介したポーズはどれも難しいものではないため、姿勢の悪さに悩んでいる方は、ぜひ今日から始めてみてください。
ヨガのポーズを続けることで、正しい姿勢を楽に保てるようになりますよ。