産後のお腹のたるみが戻らない原因とは?簡単引き締め方法も!

産後ヨガ
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産後のぽっこりお腹やたるみを見て、「いつ戻るのか?」と不安になっているママさんも多いのではないでしょうか?

この記事では、出産後のぽっこりお腹の原因や、いつ戻るのか?また、出産後のたるんだお腹を解消するトレーニング方法についてご紹介しています。

産後のぽっこりお腹は自然に戻る?

赤ちゃんを育ててきたママのお腹は、出産を終えたあと徐々に妊娠前のからだの状態へと戻っていきます。出産したあとなのに「ぽっこり」とお腹が出ているように感じるのは、「大きくなった子宮が戻っていないから」というのが理由です。

赤ちゃんを出産した直後の子宮は、約4週間〜6週間ほどかけて収縮と弛緩を繰り返し徐々に妊娠する前の大きさに戻っていく※1ため、子宮の大きさによるぽっこりお腹は時間の経過とともに解消します。

産後のぽっこりお腹、たるみが戻らない原因

産後から数ヶ月経ってもぽっこりお腹やお腹のたるみが目立つ場合は、原因として次の二つが考えられます。

  • 姿勢の変化
  • 腹筋の筋力低下

産後は姿勢が悪くなりやすく、ぽっこりお腹に見える

産後の女性は授乳や体幹筋力の低下などが原因になり、前かがみの前傾姿勢になりやすいです。※1 前傾姿勢の状態になると、横から見た際にお腹がぽっこりと出ているように見えます

産後 お腹 ぽっこり イメージ
前かがみ姿勢のイメージ。

photo by illustAC

また、産後女性には骨盤が後傾した状態が多く見られる※2というのも、産後の姿勢悪化と姿勢によるぽっこりお腹の原因と考えられるでしょう。

産後 お腹 ぽっこり イメージ
骨盤の前傾・後傾イメージ

photo by illustAC

さらに、体幹を安定させて姿勢を正しく保持するには、骨盤底筋の筋力も関係しているため、妊娠出産時に起こる骨盤底筋群へのダメージも、産後の姿勢悪化に影響を与えると考えられています。

腹筋の筋力低下でたるみが目立つ

産後のお腹のたるみが目立つのは、妊娠出産時に起きる腹筋まわりの筋肉へのダメージによる筋力低下も原因として考えられます。妊娠時の腹筋ダメージの代表的な症状が、腹直筋離開※3という症状です。

産後のぽっこりお腹改善トレーニング

産後のぽっこりお腹やたるみ改善には、次の二つのトレーニングがおすすめです。

  • 姿勢改善ストレッチ
  • 骨盤底筋&体幹トレーニング

家事や育児の合間にできる簡単な姿勢改善ストレッチでこまめに姿勢を整え、骨盤底筋や体幹の筋肉を鍛えて正しい姿勢が保持しやすいコンディションを目指します。

トレーニングの効果を出すには継続が大事。コツコツ続けてぽっこりお腹・たるみを改善していきましょう。

(注)運動を行う前にかかりつけ医に相談し、適切な時期から始め、体調に合わせて無理せず行いましょう。また、「お腹を早く引き締めたいから」と産後早期に高強度なトレーニングを取り入れるのは避け、無理のないペース・強度で行える運動を選びましょう。

産後のお腹スッキリ簡単ストレッチ

キャットアンドカウ

このポーズには、お腹をやさしく引き締めかつストレッチする動きや、骨盤を前傾・後傾させる動きが含まれます。他にも、前かがみ姿勢が続いて負担がかかる、首の後ろから背中の筋肉もストレッチできる万能ポーズです。

キャットアンドカウ
よつばいになり、両手は肩の真下・両膝は腰の真下にセット。両肘は柔らかく、両手で床を強く押し、息を吐きながらあごを胸に近づけて背中を丸める
キャットアンドカウ
息を吸いながらゆっくりと背中を反らせる。背中を丸める・反らす動きを呼吸に合わせて5〜6回繰り返す

産後のお腹引き締めヨガトレーニング

正しい姿勢保持に必要な筋肉「骨盤底筋」を鍛えますが、ここでは腹横筋のトレーニングをおすすめします。

腹横筋は、腹部の奥深くにあるインナーマッスル。骨盤底筋は腹横筋と連動しており※4、腹横筋を収縮させる動きのあるトレーニングを取り入れれば、骨盤底筋を同時に鍛えられるでしょう。骨盤底筋が鍛えられると、産後に起こりやすい尿漏れなどのトラブル予防にも効果的です。

ここでは、腹横筋を含めた体幹の筋肉を鍛えられ、産後のお腹引き締めに役立つトレーニングとして二つのヨガポーズをご紹介します。

板のポーズ

プランク
体幹全体を鍛えられるポーズです。
  1. よつばいになり、足は腰幅に開く。両手は肩の真下にセットし、両肘はやや柔らかくする
  2. 片足ずつ後ろに伸ばし、足の指は反らせて床につけ、かかとを立てる
  3. 頭頂部を前に向け、頭から足先までまっすぐの状態を意識する。お尻が下がらない・反り腰にならないように注意する
  4. お腹を引き込みながらゆったり5呼吸ホールドし、両膝を床につけてリラックス

ダウンドッグのポーズ|軽減バージョン

ダウンドッグのポーズ インストラクター
体幹を安定させるために腹横筋を使います。お尻やもも裏、ふくらはぎがストレッチされ、下半身のむくみ対策にも。

上のイメージよりも簡単にできる軽減バージョンをご紹介します。

  1. 椅子を用意または壁の前に立ち、両腕を前に伸ばして椅子または壁に両手をつく。壁に両手をつく場合は腰の位置でつく
  2. 足を腰幅に開き、背中が床と平行になる位置まで下がる
  3. おへそを引き込んで腹横筋を引き締め、両肩の力は抜く。背中の伸びを感じながら3〜5呼吸ホールドし、ゆっくりと上体を起こして元のポジションに戻る

産後エクササイズにオンラインレッスンも!

産後のボディメイクに、自宅で無理なく続けられるオンラインジムもおすすめ。産後ママ向けプログラムがあるサービスを下記にまとめました。
>> 産後ママ向けオンラインヨガ・エクササイズ講座おすすめ5選

まとめ

産後のぽっこりお腹やお腹のたるみを引き締めるためには、腹筋トレーニングを闇雲に行うのではなく、姿勢改善の方法から無理なくアプローチしていきましょう。

また、産後のぽっこりお腹やたるみの原因としては、今回ご紹介した姿勢の悪さや腹筋の筋力低下以外に、お腹まわりに増えた皮下脂肪の可能性もあります。妊娠前よりもお腹まわりの脂肪が増えたと感じたら、糖質と脂質の摂取量を調整し、無理のないカロリーコントロールでダイエットしましょう。

お腹引き締めのための運動に限らず、産後の運動やダイエットでは無理は禁物です。運動を始める適切な時期は個人によって異なるため、かかりつけ医に相談し、運動許可を得たあとも体調に合わせて無理なく実践してください。 【こちらもおすすめ】


【参考文献、ページ】
※1 山崎愛美. 「産褥期」上杉雅之監修, 山本綾子, 荒木智子編『理学療法士のためのウィメンズ・ヘルス運動療法』医歯薬出版, 2017, 68-72.
※2 須永康代. 「妊娠・出産にかかわる姿勢変化」上杉雅之監修, 山本綾子, 荒木智子編『理学療法士のためのウィメンズ・ヘルス運動療法』医歯薬出版, 2017, 38-44.
※3 奥佐千恵.「妊婦に対して行う評価」上杉雅之監修, 山本綾子, 荒木智子編『理学療法士のためのウィメンズ・ヘルス運動療法』医歯薬出版, 2017, 98-117.
※4 井上倫恵. 「骨盤底筋群にかかわる解剖学と運動学」上杉雅之監修, 山本綾子, 荒木智子編『理学療法士のためのウィメンズ・ヘルス運動療法』医歯薬出版, 2017, 14-20.

【ヨガポーズ解説参考文献】
アン・スワンソン著, 高尾美穂監修. 『サイエンス・オブ・ヨガ』西東社, 2019.

SOELUメディア編集部

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