更年期のイライラの原因と対策とは?三つの習慣改善でアプローチ

更年期とは50歳前後の閉経を迎える時期を指しますが、更年期にはイライラや不安感、憂鬱感など精神的な不調が起こりやすくなります。(症状には個人差があります)
本記事では、更年期のイライラや不安感への対処方法をご紹介します。ただし、日常生活が困難になるほどの不調を感じる場合はまず婦人科を受診し、かかりつけ医に相談しましょう。
目次
更年期のイライラの原因とは?
更年期障害の原因は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少や、ホルモンバランスの変化による自律神経への影響といった身体の変化だけではありません。ライフスタイルの変化や個人の性格なども影響すると考えられています。
更年期の不調の中でも、不安やイライラといった精神的不調は、とくに多くの更年期世代の女性が感じている不調の一つです。
更年期のイライラを解消する方法
更年期で生活習慣を改善することは、更年期のイライラ対策に限らず、生活習慣病予防にもなります。具体的には、運動・睡眠・食事の三つを改善していきましょう。
運動は楽しく続けられる有酸素運動を
有酸素運動は更年期症状のケアに良いとされる運動の一つです。全身を動かすことでリフレッシュし、イライラを解消できます。さらに、体脂肪を燃焼するため、更年期の体重管理や生活習慣病予防にも効果的です。
有酸素運動を始める際は、自身の体力やライフスタイル、性格に合う有酸素運動を取り入れることが大切です。1回につき20分〜40分程度、きつくなくやや楽な強度で行える有酸素運動を選びましょう。更年期のイライラ解消におすすめの有酸素運動例を下記にまとめました。
- ウォーキング
- 踏み台昇降
- エアロバイク
- ズンバなどダンスエクササイズ
50代女性におすすめの運動メニューは下記記事で詳しくご紹介しています。
>> 50代女性の筋肉をつける運動メニュー5選|筋肉量増やす・体力をつける方法
リラックスタイムを設けて睡眠習慣を改善
更年期女性の多くが不眠を抱えているといわれています。健やかな心身を維持するためには、睡眠は欠かせない要素の一つです。睡眠習慣の改善は、更年期以降にリスクが高まる糖尿病や脂質異常症などの予防にもつながります。
イライラ解消を含め、更年期以降の生活習慣病予防のためにも、寝る2〜3時間前の過ごし方から睡眠改善を目指しましょう。
- 寝る2〜3時間前にぬるめのお湯に25分ほど浸かる
- 寝る1時間前からスマホやパソコン、テレビなどの使用をなるべく控える
- 寝る前に過ごす部屋の照明を暖色系にする
睡眠習慣改善には、心身をリラックスさせる習慣が効果的です。上記のほか、アロマオイルを使用した芳香浴や、寝ながらできるヨガポーズ、呼吸法なども取り入れてみてください。
関連記事:50代のヨガ初心者さんへ|更年期への効果やポーズ3選&動画
食生活を改善する
栄養バランスの取れた食事はもちろん、下記の食品を意識して取り入れてみましょう。
意識して摂りたい食品例
- 大豆食品
- 緑黄色野菜
- カルシウム豊富な食品(小魚、小松菜、春菊、青梗菜、ひじき、牛乳、チーズなど)
とくに、豆腐や納豆などの大豆食品に含まれる大豆イソフラボンの摂取は、更年期症状の緩和に良いといわれています。ただし、単品を中心に摂取するのではなく、様々な食品から炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維をバランスよく摂取することが大切です。
更年期のヨガ的イライラ対処法
更年期のイライラ解消法としては、ヨガのポーズ・呼吸法の実践もおすすめです。イライラを鎮め心を落ち着かせるといわれるヨガのポーズをご紹介します。
子どものポーズ

自律神経が通っている背骨まわりをやさしくストレッチするヨガポーズ。イライラ、ストレスを抱えていると背中がこわばるといわれているので、背中を中心にストレッチしてほぐしましょう。
- 両膝を閉じて正座の状態になり、両手を前に歩かせながらゆっくりと上体を前に倒す
- 両手を体側に移動させ、首・肩・両腕・下半身を脱力させる
この状態がきつい場合は、両膝の間にスペースを開け、両手を前に伸ばしたまま全身をリラックスさせる - おでこは床につける、または床につけるのがきつい場合は、おでこの下にクッションや折り畳んだブランケットを敷く
- 3〜5呼吸ゆっくりと深呼吸し、ポーズを開放するときは頭が最後になるようにゆっくりと起き上がる
仰向けの合蹠(がっせき)のポーズ

胸元や股関節をやさしく大きく広げるリラックスポーズです。股関節や内腿に感じるストレッチが心地よく、心身のイライラが少しずつ落ち着いていくのを感じるでしょう。
- 仰向けになり、両足の裏を合わせて両膝を左右に開く
- かかとを股間へと近づけ、股関節が心地よくストレッチされる場所を探す
- 頭上で両肘を抱え、胸を大きく開く
- 首は長く、両肩は力を抜き、目を閉じて3分ほどゆったりと深呼吸を続ける
更年期ケアに役立つヨガポーズは下記記事もご覧ください。
>> 更年期に効くヨガのポーズはある?おすすめアーサナ7選
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まとめ
更年期のイライラ解消には、生活習慣の見直しが大切です。イライラを含め、他にも気になる症状が長く続くという場合はかかりつけ医に相談しましょう。
【参考文献、ページ】
NPO法人 女性の健康とメノポーズ協会. 『女性も男性も暮らしも職場もhappy!に 年代別 女性の健康と働き方 マニュアル ワーク・ライフ・バランスとヘルスケア』. SCICUS, 2012.
梶原由布. 「閉経と更年期障害にかかわる身体変化」上杉雅之監修, 山本綾子, 荒木智子編. 『理学療法士のためのウィメンズ・ヘルス療法』. 医歯薬出版株式会社, 2017, 84-89.
藤井紘子. 「骨粗鬆症の予防のための食生活」e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-007.html 厚生労働省.
三島和夫. 「健やかな眠りの意義」e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-001.html 厚生労働省.