アニマルフローとはどんなトレーニング?効果や基本種目解説

アニマルフローは、器具なし・自重で行う陸上トレーニングです。
海外から日本にやってきた新しいトレーニングで、動物的な動きがあるのが特徴。
アニマルフローのメニューはダイナミックな動きが多く、パフォーマンス要素が強いように見えますが、動き一つ一つが肉体理論を元に構成されています。
アニマルフロー初心者さん向けに効果やメリット、基本的なやり方やメニューをご紹介します。
アニマルフローLevel.2認定インストラクターによるコメント付きです!

監修インストラクター:CON先生
【ダンサー/振付家/アニマルフローLevel.2認定インストラクター/どうぶつ体操主宰】 アニマルフローは動物の動きやパルクール、カポエイラの動きをもとにつくられた四つ脚ムーブです。山本KIDさんやラグビー日本代表、ボルダリング日本代表のトレーニングにもとりいれられており、私自身もプロレスラーやプロサーファー、ラグビー選手に指導させていただいております。
目次
アニマルフローとは|身体の使い方を学ぶプラクティス
アニマルフローとは、さまざまな動きを組み合わせて行う自重トレーニングです。
動物的な動きで全身をフルに駆使し、肉体の可能性が無限大ということを実感できるトレーニングです。
実際に動画でアニマルフローを見てみましょう。
動画を見てどう感じましたか?
「ダンスみたい」
「アクロバティックで迫力がある!」
と感じたのではないでしょうか。
アニマルフローはダイナミックな動きを連続して行うため、ダンスパフォーマンスのように見えるかもしれません。
しかし実際には、動き一つ一つが6つの理論によって構成された肉体のトレーニングなのです。
アニマルフローのトレーニングを通して、動物としての人間が持つ本来の能力や機能が向上するとされています。
我々インストラクターが資格取得の際何度も強調されて言われたのは『Animalflowとはグラウンドをベースとした自重ベースのプラクティスである』
出典:そもそもアニマルフローとは?|齊藤コン/アニマルコンちゃん?どうぶつ体操/ダンサー/振付家
つまり、ものすごい動き自体が目的なのではないです。身体の使い方を動きながら学ぶワークの一つです。
編集部員も実際にアニマルフローのレッスンを受けてみましたが、アニマルフローで身体の使い方を学んだことで普段行っている筋トレやヨガのパフォーマンス向上を実感しました。
アニマルフローを構成する要素|初心者必見

アニマルフローの動きは、6つの要素を自由に組み合わせて行えるようになっています。
- Wrist Mobilization(リスト・モビライゼーション)
- Activation(アクティベーション)
- Form Specific Stretches(フォームスペシフィックスストレッチ)
- Traveling Forms(トラベリングフォーム)
- Switch & Transitions(スウィッチ&トランジション)
- Flows(フロー)
①手首のエクササイズ
アニマルフローは四つ這いの動きが多く、手首への負担がかかりやすいトレーニングです。本格的なトレーニングに入る前に、ウォーミングアップとして手首を念入りにストレッチします。

トレーニングの合間にも手首をケアしながら行いましょう。
②ポジションの土台作り

アクティベーションというポジジョンの土台作りを行います。例えば「ビースト」というポジションでは、4足→3足→2足と床に触れるポイントを減らしながらポジションをキープしていき、調整していきます。
③柔軟性と可動性を高める
アニマルフローの「フォームスペシフィックストレッチ」では、全身の柔軟性と可動性を高めます。この段階から、トレーニングフォームに動物的な動きが多くなっていきます。
④動物としての機能を向上させる
「トラベリングフォーム」とは、動物が移動するときの動きを模したフォームで行います。代表的な移動フォームは3つです。
- Ape(猿)
- Beast(獣)
- Crab(カニ)
⑤ポジションを組み合わせる
「スイッチ&トランジション」では、ポジションの切り換え・移行を繰り返します。ダイナミックな動きが多く、この段階からトレーニング難易度が上がります。
⑥全ての動きを組み合わせて行う流れ
「フロー」は、アニマルフロー全体のトレーニングを組み合わせて行う流れです。まずは流れるように動くための練習を行います。
アニマルフローインストラクター・CON先生によるフローデモンストレーションを参考にご覧ください。
フローの動きに慣れたら、自由自在に動きを組み合わせたり、インストラクターのガイドに合わせて切り替え・移行を繰り返したりと、トレーニングレベルを上げます。
アニマルフローの効果やメリット|柔軟性アップ・体幹強化

- 柔軟性アップ
- 体力アップ
- 筋肉強化
- 集中力アップ
身体能力の全体的な向上のほか、肉体に意識を集中することで集中力を高められる効果も期待できます。
普段スポーツをやっている方はパフォーマンス向上に、仕事を頑張りたい方は仕事での集中力アップ向上に、とアスリートも非アスリートもアニマルフローからメリットを得られます。
アニマルフローの動きを見てみると、
ヨガやピラティスのような動きや、筋肉に強い負荷をかける動き、ダンスのような動きなど、さまざまなトレーニング要素があることがわかります。
アニマルフローだけで、さまざまなトレーニングの効果が期待できるといえるでしょう。
アニマルフロー基本メニュー4つ

アニマルフローの基本的なメニューを4つご紹介します。
基本的といっても、普通のトレーニングよりも細かいコツが必要なメニューです。見よう見まねで行わず、必ず指導者のもとで行ってください。
①ビースト
ビーストは、アニマルフローの基本姿勢です。四つ這いから両ひざを浮かせた姿勢になります。両ひざを浮かせるのがなかなか難しいフォームです。
②サイドキックスルー
サイドキックスルーは、基本ポジションのビーストから対局線上の手足を浮かせ、足を横に向かって蹴り出します。
例えば、右手と左足を浮かせて、右足を横にキックするように伸ばし、元のビーストポジションに戻る、という動きです。
③エイプ
エイプは猿の動きを模したフォームです。腕の筋肉がとくに使われるため、二の腕の強化・引き締めによいとされています。
④クラブリーチ
クラブリーチは、体前面のストレッチと、背面の筋肉強化に効果的なフォームです。筋肉が心地よく伸ばされる感覚と、筋肉の力強さを同時に感じられます。
アニマルフローQ&A|ダイエット効果はある?おうちでもできる?

アニマルフローに関する疑問をインストラクターのCON先生に質問してみました!
アニマルフローでどんなダイエット効果が期待できますか?

筋トレ効果や脂肪燃焼効果もあると思いますが、特にアニマルフローレッスン提供していて思うことは姿勢が綺麗になることです。
アニマルフローでは普段あまりとらない姿勢をとります。
その中で、体をフル活用して正しいポジションに修正していくことが、普段の姿勢を改めて捉え直すきっかけになるかと思います。
姿勢が整うだけでも、ボディラインがスッキリ引き締まって見えます。例えば、猫背になるとお腹がぽっこり出たり、顔が大きく見えてしまうのです。
アニマルフローで姿勢をリセットできれば、即効スタイルアップも夢じゃないかも!
アニマルフローを自宅でやるときの注意点はありますか?

動き回ることが多いので周りの家具などにぶつからないようにスペースを確保してください。
筆者もCON先生のアニマルフローのオンラインレッスンを受講しているのですが、受講の際は3畳ほどスペースを確保するようにしています。
ヨガマットは不要ですが、ウォーミングアップ後に運動量が増えるので、いつでも水分補給できるようにお水を常備しておくと安心です!
アニマルフローはどんな人におすすめですか?

アクティブに動きたい、リフレッシュしたい、集中力を高めたい方におすすめです。体の軸をいろんな方向に動かしていくのできっと新鮮な体験になるかと思います。
アニマルムーブメントとアニマルフローは同じものですか?

よく似たもので「アニマルムーブメント」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
「ムーブメントトレーニングの中にアニマルムーブメント」そしてそのなかに「アニマルフロー」があると考えていただければと思います。
そのなかでも「アニマルフロー」は綿密に体系立てられ、厳しいライセンス取得の審査を設けられています。
アニマルフロー応用メニュー
単体のフォームを組み合わせ、流れるように動き続ける応用メニューを見てみましょう。フローに挑戦できるようになると、アニマルフローの楽しさ・奥深さをより感じられるようになります。
①アンダースイッチ&クラブリーチ
四つ這いからの半回転(アンダースイッチ)から、上向きになってクラブリーチで全身ストレッチ&背面を強化させています。
2つの動きを組み合わせたシンプルなフローです。
②サイドキックスルー&フルスコーピオン
両ひざを浮かせた四つ這いから、左右それぞれに半回転し、片足を伸ばしています。
さらに、四つ這いから片足をクルッと一回転する動きは、練習を重ねたプロだからできるもの。
アニマルフローができるジムは?
アニマルフローのレッスンが受けられるジムは下記でご紹介しています。
>> 東京のアニマルフローレッスンがあるジムおすすめ6選
>> 大阪でアニマルフローレッスンを体験!おすすめスタジオ2選
アニマルヨガポーズもおすすめ
ヨガのポーズにもアニマルフローのような動物の動きをモチーフにしたポーズがたくさんあります。

アニマルフローの動きにもヨガポーズに似たような動きがあり、ヨガをやったことがある方はアニマルフローは親しみやすいトレーニングかもしれませんね。
アニマルフローは難しい動きもあるので、運動不足でアニマルフロー初心者の方はまずヨガのように自宅でも簡単にできる運動から始めてみると良いでしょう。

アニマルフロー初心者さんもまずはトライ!
アニマルフローは、全身をフルで活用するトレーニングですが、動物的な動きを取り入れた独特なトレーニングです。性別年齢問わずできるトレーニングであり、人間本来が持っている肉体の可能性を引き出せます。
普通のトレーニングに飽きた方は、ぜひアニマルフローを体験してみてはいかがでしょうか?