バナナのカロリーや栄養素|ダイエット中は食べちゃダメ?

バナナはダイエット中にもおすすめの食品です。カロリーも糖質はさほど多くなく、栄養素も豊富で糖質制限中にも取り入れられます。
しかし、ダイエット中の方の中には、
「ダイエット中にバナナを食べるのはNG」
「バナナはカロリーも糖質も多くて太りそう……」
と思っている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、バナナのカロリーや栄養素、期待できる効果についてご紹介しましょう。
目次
バナナのカロリーは控えめ

カロリーが高そうなイメージがあるバナナですが、バナナ1本(100グラムあたり)のカロリーは86kcalです。
ご飯1杯が約250kcal、食パン1枚が約200kcalであることと比較すると、バナナのカロリーは控えめであることがわかります。
バナナ1本で満腹感が得られてカロリーは控えめなので、ダイエット中の方や太りたくないという方でもカロリーオーバーの心配なく食べられる食品の一つです。
バナナは栄養バランスに優れた果物
バナナはカロリーが控えめであるだけでなく、栄養バランスに優れた果物でもあります。バナナの栄養素を他の果物と比較しながら見てみましょう。
バナナ | りんご | みかん | |
エネルギー | 86kcal | 57kcal | 46kcal |
水分 | 75.4g | 84.1g | 86.9g |
タンパク質 | 1.1g | 0.1g | 0.7g |
糖質 | 22.5g | 15.5g | 12g |
食物繊維 | 1.1g | 1.4g | 1.0g |
カリウム | 360mg | 120mg | 150mg |
マグネシウム | 32mg | 3mg | 11mg |
カルシウム | 6mg | 3mg | 21mg |
鉄 | 0.3mg | 0.1mg | 0.2mg |
ビタミンB1 | 0.05mg | 0.02mg | 0.1mg |
ビタミンB2 | 0.04mg | 微量 | 0.03mg |
ナイアシン | 0.7mg | 0.1mg | 0.3mg |
ビタミンB6 | 0.38mg | 0.04mg | 0.06mg |
ビタミンC | 16mg | 4mg | 32mg |
ビタミンE | 0.5mg | 0.1mg | 0.4mg |
葉酸 | 26μg | 2μg | 22μg |
表を見てわかるように、バナナにはタンパク質や食物繊維、ビタミンやミネラルなど、多くの栄養素が含まれています。
一般の家庭でよく食べられるりんごやみかんと比較すると、バナナの栄養価の高さがよくわかります。
炭水化物の量も多いので、栄養とともにエネルギーをしっかりとチャージでき、運動前のエネルギー補給にもぴったりです。
量に気をつければ糖質制限中でも○
糖質制限を意識している場合でも、バナナの摂取は問題ありません。
バナナには約19gの糖質が含まれます。
ゆるやかな糖質制限では、1日の糖質摂取量を130g以下に抑えることが推奨されています。
しかし、食事で摂取する糖質量を考慮しても、バナナ1本分の糖質摂取は問題ありません。
バナナの糖質は体への吸収も穏やかなので、血糖値の乱高下による脂肪の溜め込みの心配も少ないと考えられます。
ただし、食べ過ぎは禁物。バナナはご飯やパンに比べると糖質量は少ないですが、ほかの果物に比べると糖質量が多めです。
食事のバランスを考え、糖質制限やダイエット中にバナナを食べるなら1日1本程度にしておきましょう。
バナナに期待される8つのメリット
バナナを食べることには、以下のようなたくさんのメリットが期待できます。
- 手軽にエネルギーチャージできる
- 血糖値を上げにくい
- むくみ改善
- 便秘解消
- 高血圧の予防
- 睡眠の質が向上
- 貧血の予防
- 夏バテ対策
①手軽なエネルギーチャージに

バナナは、手軽に食べられ腹持ちもいい食品であるため、食事をする時間が取れない時のエネルギーチャージに最適です。
朝食や間食にはもちろんですが、消化しやすいので運動の前後に軽食として食べることが推奨されています。
バナナに含まれる糖質は体を動かすために必要であり、筋肉の補修や疲労回復にも効果的だからです。
②血糖値を上げにくい

パンや米のようなGI値が高い食品は、摂取すると糖質がすぐに吸収され、体内の血糖値を急激に上げます。血糖値の急上昇が起こると、体内ではインスリンの分泌が活発になるのです。
インスリンには血液に含まれる糖分を脂肪に変え、溜め込もうとする働きがあるため、インスリンの過剰分泌は肥満につながります。
しかし、バナナのようにGI値が低く血糖値を穏やかに上げる食品であれば、インスリンの過剰分泌リスクは少ないです。
③むくみ改善

人間の体には、体内の塩分濃度を一定に保とうとする働きがあります。
塩分を摂りすぎると、塩分濃度を薄めるために体内に水分が溜め込まれます。
むくみは体内に溜め込まれた余分な水分で起こるのです。
バナナは、むくみ改善にも効果的です。なぜなら、バナナに含まれるカリウムには、体内の塩分排出を促進する働きがあるからです。
塩分が排出されれば、体は水分を余分に溜め込まなくなるので、むくみが改善されていきます。
④便秘解消

バナナには、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整える働きをする栄養素です。
バナナに含まれる食物繊維の多くは、水に溶けにくい不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は、便秘改善効果が期待できます。
食物繊維は多くの糖尿病・虚血性心疾患などの生活習慣病に対して、予防効果が認められています。さらに便の量を増加させるとともに、腸内のビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合を増やし、腸内環境を正常に整える作用も知られています。
出典:清水純.V食物繊維の必要性と健康. e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html 厚生労働省. (2021)
便秘を改善したい時やお腹の調子を整えたい時には、バナナは積極的に摂取するといいでしょう。
とくにダイエット中は、便秘改善によって腸内環境が整えられ、代謝アップが期待できます。
バナナを含めてさまざまな食品から食物繊維を摂りましょう。
⑤睡眠の質向上

バナナには、必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンが含まれます。
トリプトファンは睡眠の質向上に関わる栄養素の一つです。睡眠時に睡眠を促すメラトニンという物質に変化し、質の高い睡眠を導きます。
さらに、日中には精神の安定に効果的なセロトニンという物質に変化します。
他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。
出典:西大輔. セロトニン. e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html 厚生労働省. (2021)
日中に気分良く過ごし、夜にぐっすり寝るためにも、バナナに含まれるトリプトファンが役立つのです。
⑥貧血予防

女性を中心に貧血に悩む方は多いですが、貧血予防にもバナナは有効です。
バナナに含まれている葉酸は、血液中の赤血球をつくるのを助ける働きをします。逆に葉酸不足は、めまいや動悸などの貧血症状を引き起こします。
葉酸は胎児の成長にも必要な栄養素なので、妊娠中の方にもバナナはおすすめです。
⑦夏バテ対策

夏場に汗をかくとカリウムが不足し、夏バテを起こしやすくなります。また、汗と一緒にビタミンも体から失われていきます。
バナナには、カリウムとともにビタミンCやビタミンEが含まれており、カリウムやビタミン不足による夏バテ予防に役立ちます。
既にご紹介した整腸効果や睡眠の質向上効果も、夏バテ対策になるでしょう。
バナナのダイエットレシピ3選
ここからは、簡単でおいしくダイエットに最適なバナナレシピを3つご紹介しましょう。
①ヨーグルトをアレンジ!黒ごまきな粉バナナヨーグルト

材料を乗せるだけのヨーグルトレシピは、小腹が空いた時にぴったり。きな粉と黒すりごまの量は、お好みで調整してください。
材料とレシピ
- バナナ 1本
- きな粉 大さじ1
- 黒すりごま 大さじ1
- はちみつ 大さじ1
- バナナを食べやすい大きさに切る。
- 器に盛ったヨーグルトの上にバナナを乗せ、きな粉と黒すりごま、はちみつをかけて出来上がり。
②時間のない時のエネルギー補給に!
バナナスムージー

ブレンダーがあるなら、ひんやりと甘いスムージーでバナナを楽しみましょう。食欲がなくなりやすい暑い夏にもおすすめです。
材料とレシピ
- バナナ 1本
- 豆乳 200ml
- 氷 2,3個
- はちみつ 大さじ1
- バナナ1本を3,4等分にする。
- 専用容器に材料を全て入れ、ブレンダーかミキサーにかける。
- 材料がよく混ざったら出来上がり。
③トースターで簡単!焼きバナナ

簡単でおいしい焼きバナナは、朝食にもおやつにもぴったり。焼きバナナには、黒い斑点(シュガースポット)が出始めたバナナを使うのがおすすめです。
材料とレシピ
- バナナ 1本
- シナモンパウダー 少量
- はちみつ お好みで
- バナナの軸を切り落とし、皮の上から縦に切り込みを入れておく。
- アルミホイルを敷いたトースターに入れ、8〜10分焼く。
- 焼き上がったらお皿に盛ってシナモンパウダーを振り、お好みではちみつをかけて出来上がり。
まとめ
バナナは、あらゆる不調改善や予防に役立つ万能食品です。低カロリー・低GIで栄養価も高いので、ダイエット中の食事にも積極的に取り入れましょう。いろいろなレシピを試してみるのもいいですね。
ダイエットでは、食事と運動をバランスよく行い、健康的な体づくりを目指しましょう。