【プロが回答】マタニティヨガQ&A!いつから始められる?自宅でできるポーズは?

- マタニティヨガはいつからいつまでやっていいの?
- やってはいけないポーズはある?
- マタニティヨガを控えるべきなのはどんなとき?
- 自宅でもできるマタニティヨガのポーズはある?
今回の記事を読めば、マタニティヨガの疑問が丸ごと解決!
自宅でも安全にマタニティヨガでを楽しめるようになります。
前半では、マタニティヨガをするうえで多い疑問を、ヨガインストラクターの伊藤さやか先生に解説していただきます。
後半では、自宅で安全にできるマタニティヨガのポーズを、妊娠中のお悩み別に画像付きでご紹介!
ママも赤ちゃんもハッピーになるマタニティヨガをいざ始める方必見です!

監修インストラクター:伊藤さやか先生
整体師としても活躍しており、身体の仕組みの説明や丁寧なポーズ指導には自信があります。SOELUではマタニティヨガ、産後ヨガや親子ヨガをはじめ多数のクラスを担当しており、受講者の皆様からご好評いただいています。
目次
いつからできる?禁忌ポーズは?マタニティヨガQ&A

ヨガインストラクターの伊藤さやか先生のアドバイスをもとに、マタニティヨガに多い疑問や質問にお答えしていきます。
マタニティヨガは妊娠初期からやってもいい?
マタニティヨガは通常安定期(15、16週目)以降から行ないましょう。また、安定期に入ってからもすぐには行わず、まずかかりつけ医に確認してください。

妊娠初期は体が不安定な状態です。妊娠2ヶ月目からは吐き気やだるさが起こり、3ヶ月目からはつわりが強くなります。胎盤もまだ完成されない時期です。安定期までは安静に過ごしましょう。
体調が悪いときでもマタニティヨガをやってもいい?
体調が悪いときはマタニティヨガをせず、横になってゆっくり体を休めてください。ほかにも、次のようなときはマタニティヨガを控えましょう。
- 食後や入浴直後
- お腹が張っているとき、またヨガ中にお腹の張りが気になりだしたとき

マタニティヨガは万全の体調のときに行ないましょう。ヨガは心身にいい運動ですが、体調を回復させる治療ではありません。
マタニティヨガはいつまでできる?
- 初産の場合:体調が良ければ分娩前まで
- 経産婦の場合:37週目まで

経産婦さんの場合は、赤ちゃんの通り道が開きやすくなることから、マタニティヨガは37週目までにしましょう。ただし、32〜35週目になるとお腹の圧迫感が強くなるので、基本的に30週を過ぎてからは体調を優先してください。
妊娠中のヨガでやってはいけないポーズはある?
次のようなポーズはマタニティヨガでは避けましょう。
- お腹を圧迫するポーズ
- お腹をねじるポーズ
- 腹筋を力強く使うポーズ
- バランス系ポーズ
実際のポーズを例にすると、妊娠中に避けるべきポーズは次のようなポーズになります。
チャイルドポーズ コブラのポーズ バッタのポーズ 弓のポーズ 舟のポーズ 英雄のポーズ3番
マタニティヨガは毎日やらないと効果がない?時間はどれくらい?
マタニティヨガを毎日行なうと心と体をケアでき、快適なマタニティライフを過ごせます。しかし、毎日やらなければいけないという決まりはありません。1日5分程度の短時間や、週に1、2回程度でも続けることで効果を実感できるようになります。

無理せず続けることが大事なので、まずは簡単に実践できるように週に1、2回程度から始めてみてください。時間をかけて行なう場合は、水分補給をしながら長くても1回30分程度までにしましょう。
自宅でマタニティヨガをするときに必要な準備
マタニティヨガは妊婦さんと、お腹の中にいる赤ちゃんの事を1番に考えた運動です。心地よく体を動かせるように、ベストな環境を用意しましょう。
マタニティヨガで用意するもの
マタニティヨガをする前に、まずは次のものを用意してください。
- 服装は手足を楽に動かせるゆったりとしたものを
- ヨガマットを用意してポーズ中にすべらないようにする
- 体が固い人はブランケットやクッションを用意する
- 用意できればアロマオイルを用意して芳香浴をする

用意ができたら、まずはウォーミングアップをしましょう。いきなりヨガを行なうのではなく、ウォーミングアップで体をほぐすことで、よりヨガの効果が高まります。
ヨガを始める前のウォーミングアップ方法
簡単な呼吸法を行なって心身をリラックスさせたあと、硬くこわばりがちな首元をほぐします。
マタニティヨガのリラックス呼吸法

- あぐらで座り、鼻から息を吸って1〜2秒息を止める
- 鼻から息を吐き、再び1〜2秒息を止める
- 吸う→止める→吐く→止めるを繰り返す。3分〜5分行なう

マタニティヨガの呼吸法では、お腹に手を添えて呼吸をします。呼吸のたびにゆっくりとお腹が動くのを感じることで、リラックスできますよ。あぐらがつらい人は、両ひざの下に丸めたタオルやクッションを敷くと楽になります。
首ほぐしストレッチ

- あぐらで座り、息を吐きながら首を傾ける
- 傾けた状態で3〜5回深呼吸する
- 反対側も同様に傾ける

妊娠中はお腹の重みで姿勢が崩れ、首や肩がこりやすくなります。ウォーミングアップでまず首をほぐすことで、肩周りも軽くなって全身を動かしやすくなります。
妊娠中の首・肩こり予防、解消のマタニティヨガポーズ
妊娠中は姿勢やホルモンバランスの変化により、肩や首がこりやすくなります。肩、首こりをほぐすポーズをご紹介。
首こりほぐしのポーズ

- あぐらで座り、両手を後頭部に添える

2. 息を吸いながら上を見上げて胸を開く。両ひじが閉じないように常に開いた状態をキープする。3〜5回深呼吸する

3. 息を吐きながら頭の重みでゆっくりと下を向く。首の力は抜いて3〜5回深呼吸する
首、肩伸ばしのポーズ

1. 右手を左こめかみ、左手を腰の横におく

2. 息を吸いながら首をゆっくり傾けて3〜5回深呼吸する

3. 首を傾けた状態から、息を吐きながら左腕を肩のラインまでゆっくり上げる。手は見えない壁を押しているイメージで。
4. 息を吸いながら腕を下ろし、吐きながら上げる。腕の上げ下げを数回繰り返す
マタニティ版猫のねじりのポーズ

1. よつんばいから手のひら、ひじを床につける

2. 右の手を前に伸ばし、手のひらを上に向ける

3. 息を吐きながら右の側頭部を二の腕にのせる

4. お尻は高い位置を保ったまま、3〜5回深呼吸する

5. 反対側も同様に行なう。

息を吐きながら伸ばした指先を少しずつ前に伸ばすと、首、肩、背中が一気にほぐれます。
妊娠中のむくみを解消するマタニティヨガポーズ
妊娠中のむくみは、ホルモンバランスの変化や運動不足が原因で起こります。とくにむくみやすいのが妊娠後期です。
妊娠後期の方はむくみ解消ヨガを積極的に取り入れていきましょう。もちろん安定期の方でも実践できます。
顔のむくみスッキリポーズ

1. 背中で両手を組み、両手を右の脇腹に添える

2. 息を吐きながら首を右に傾けて3〜5回深呼吸する

3. 頭頂部は動かさず、あごを上げて視線を上に向ける。3〜5回深呼吸して、両手の位置を反対側にずらし、反対側も同様に行なう

首の血流を促し、フェイスラインのむくみをスッキリさせます。首こり、肩こり解消にも効果的です。
稲穂のポーズ

- あぐらの状態から片足を斜め前に投げ出す。つま先は天井向き、手をすねに添える

2. 右手を上げて息を吐きながら上体を左に倒す。股関節と体側の伸びを感じながら、3〜5回深呼吸する。反対側も同様に行なう

股関節のつまりが解放され、下半身の血流がスムーズになり、むくみ解消につながります。
仰向けの合せきのポーズ

1. 床に仰向けになり、両ひざを立てる。腰が反ってしまう場合は、腰の下にクッションを敷く
2. 息を吐きながら両ひざをゆっくり横に開く。股関節がつらい場合は、ひざの下にもクッションを敷く。3〜5回深呼吸する

足がむくみやすい妊娠後期におすすめのポーズです。股関節が開くことで下半身の血流が促されます。脚のつり予防にも効果的です。ベッドの上でもでき、リラックス効果もあるので寝る前に実践してみてください。
妊娠中の腰痛解消マタニティヨガポーズ
妊娠中の腰痛は、妊娠中に分泌されるリラキシンというホルモンの影響や、姿勢の変化が原因で起こります。
とくに妊娠7ヶ月目(24〜27週)ごろから腰痛で悩む妊婦さんが増えます。腰痛緩和にいいマタニティヨガを取り入れて、腰痛対策をしましょう。

1. よつんばいになる。両手は肩の真下、両ひざは腰の真下にセットする

2. 背骨が反らないようにお腹の赤ちゃんを引き寄せるように背中をまっすぐにする

3. つま先を立て、息を吐きながら両手で床を押し、背中を丸める

4. 目線はお腹の赤ちゃんに向け、両手で床を押し続けながら2〜3回深呼吸する

5. 息を吸いながらお腹が下がりすぎないようにゆっくり背中を戻し、胸を反らせて2〜3回深呼吸する
6. 息を吐きながら背中を丸め、吸いながら反らせる動きを3〜5回繰り返す

背中まわりをほぐし、自律神経が整ってリラックス効果も期待できます。
妊娠中のイライラ、不安解消マタニティヨガポーズ
妊娠中のホルモンバランスの変化は、心の状態にも影響を与えます。いつもよりイライラしやすくなったり、出産への不安が強くなったりと心が不安定になってしまうのです。
そんなときには、リラックス効果の高いマタニティヨガを実践しましょう。対策があるだけで心に余裕が生まれ、快適なマタニティライフを過ごせるようになります。
片鼻呼吸法

片鼻呼吸法を実践することで、イライラや不安が落ち着いてリラックスできます。とくに出産が近づく臨月は、出産への不安が強くなる時期。片鼻呼吸法を取り入れて、心も出産に向けて整えましょう。
立位の三日月のポーズ

1. 足を腰幅に開いて背筋を伸ばす

2. 息を吸いながら両手を横から上げる

3. 息を吐きながら左足に重心をかけて上体をゆっくり右に傾ける。反対側も同様に行なう

4. 反対側も同様に行なう

リラックス効果と胃腸の調子も整えられることで、食欲の暴走を予防できます。ストレス食いが多い方におすすめのポーズです。
【安定期向け】体重増加を防ぐマタニティヨガポーズ
下半身を力強く使うことで、シェイプアップ効果が期待できるマタニティヨガポーズをご紹介します。下半身には全身の中でもとくに大きな筋肉があります。大きな筋肉を使うことで、代謝が促されて妊娠中の体重増加を防げます。

安定期から後期(目安としては妊娠20週〜31週)に行ないます。お腹が大きくなるとバランスを崩しやすくなるので、お腹が大きくなったら控えてください。また、めまいが起こりやすい方も立位のポーズは控えましょう。必ずヨガマットの上で行ない、滑らないように安全を確保してください。
戦士のポーズ2番

1. 両足を肩幅より広めに開く。つま先は少し外側に向け、息を吸って背筋を伸ばす

2. 息を吐きながらゆっくりと左のひざを曲げる。このときかかとの上にひざがくるように、つま先は横に向ける

3. 息を吸って背筋を伸ばしたら、両手を肩の高さに上げる

4. 息を吐きながら左足で力強く床を踏み込み、視線を左に向ける。3回深呼吸してキープする

下半身のシェイプアップをしながら、体力を強化して出産に備える効果もあります。ポーズをキープしている間は、息を吸うときに手の指先を遠くに伸ばす、息を吐くときに両足の裏で床を力強く押す意識を持つのがコツです。
女神のポーズ×スクワット
家でも簡単に行うことができる本やDVDをご紹介していきます。

1. 両足を肩幅より広く開き、つま先は少し外側に向ける

2. 息を吸って両手を上げてバンザイする

3. 息を吐きながらゆっくりと腰を落とす。両ひじも曲げる。息を吸いながら2→3をゆっくり3〜5回繰り返す

妊娠中でもできるスクワットです。股関節がストレッチされるので、むくみにも効果があります。
【妊娠後期〜臨月向け】出産に向けて体を準備するマタニティヨガポーズ
ここからは、出産が近づいてくる妊娠後期と臨月の方におすすめのマタニティヨガポーズをご紹介します。妊娠後期と臨月は、肩こりやむくみといった不調の解消に加えて、安産につながるポーズも取り入れていきましょう。

安産につながるポーズとは、骨盤底筋をストレッチするポーズです。骨盤底筋は出産で使う代表的な筋肉。出産に向けて骨盤底筋をほぐすことがスムーズなお産につながります。
花輪のポーズ

1. 両足を大きく開き、つま先を外側に少し開く。息を吐きながらゆっくりと腰を落とす

2. 息を吸いながら胸の前で両手を合わせる。息を吐きながら両ひじで両ひざを押し開き、3回深呼吸する

妊娠中の尿もれ予防、姿勢改善による代謝アップにもいいポーズです。
橋のポーズ

- 仰向けから両ひざを立て、両手は手のひらを下にして体の横に置く
- 息を吐きながら両手で床を押し、ゆっくりとお尻を持ち上げる。3〜5回深呼吸する

お尻を持ち上げたとき、お尻をキュッと引き締めるようにするとヒップアップにも効果的です。
おすすめマタニティヨガDVD3選

ヨガ講師や助産院の先生が監修したマタニティヨガのDVDを利用するのもおすすめです。
「実際の動きを見ながらマタニティヨガをやってみたいけど、ヨガスタジオに通えない」という方は、DVDを検討してみてください。
安産マタニティ・ヨガ
「DVDに流れる先生の声や音楽でリラックスできる!」と好評なDVDです。産後向けヨガも収録されており、妊娠中から産後まで長く使えます。
おうちでマタニティヨガレッスン: 安心・快適な妊婦ライフと出産に!
関東を中心に26店舗あるヨガ教室、スタジオヨギーが送るマタニティヨガDVDです。プログラムが10分間で構成されているので、やる気が起きない日でも短時間で実践できるので続けやすいでしょう。
安産のための体と心をつくる Happyマタニティ・ヨガ (高橋書店 ヨガの本シリーズ)
東京都杉並区のたらちね助産院の所産院長が監修したマタニティヨガブックです。お産の専門家が監修しているということで、より安心してマタニティヨガを始められます。分娩や、逆子を治す体操など、実用的なポーズが多いのも魅力です。
オンラインヨガならマタニティヨガを楽しく続けられる!

本やDVD、YouTubeも便利ですが、続けているうちに
「このポーズで本当に合っているのか」
「本当に効果があるのか」
と不安になることがあるでしょう。また、手軽にできるからこそモチベーションが続かず、三日坊主になってしまうことも。
マタニティヨガを効果的かつ継続して行なうには、マタニティヨガレッスンが受けられるオンラインヨガがおすすめです。

オンラインヨガなら、ウェブカメラを通して先生がポーズを指導してくれるので、自宅でも安全かつ効果的にマタニティヨガができます。
一人で実践するときと違い、先生とコミュニケーションをとりながら行えるので、モチベーションも続けやすいです。

オンラインヨガでマタニティヨガを習慣にすれば、妊娠中の運動不足解消や不調の予防、リラックス効果で快適なマタニティライフを過ごせるようになりますよ!
マタニティヨガのオンラインレッスンが受けられるのは、オンラインヨガ&フィットネスの「SOELU(ソエル)」だけ。
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自宅でゆったりマタニティヨガを楽しもう

マタニティヨガは1日3〜5分と短時間でも心身を整える効果が期待できます。
家事の合間に、テレビCMの間に、寝る前に。
日々のスキマ時間にでもいいので、ぜひ今回の記事を参考にして自宅でマタニティヨガを楽しんでみてください!