【プロ解説】マットピラティスとは？目的とメリット、マシンとの違い

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マットピラティスとはピラティスエクササイズの方法の一つで、マット上で行われる自重トレーニング。自重やバランスボール、アンクルウェイトなどの小道具を使い、コアの強化や柔軟性、筋力向上に効果的です。

マットピラティスの効果やメリット、マシンピラティスとの違いについて、SOELU（ソエル）のピラティスインストラクター・Kuni先生にお話を聞きました。

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マットピラティスとは？

マットピラティスは文字通り、マットの上で行うピラティスレッスンです。レッスンによっては道具を使うこともありますが、基本的には道具なしで行えます。

元々はコントロロジーと呼ばれたエクササイズで、創始者のジョセフ・ピラティス氏が物資乏しい戦時下に動物のしなやかな動きから着想を得て考案したそう。

マットピラティスの歴史について、ピラティスインストラクターのKuni先生に解説していただきました！

マットピラティスは猫の動きを元に生まれた？

ピラティス氏がイギリスに渡り、プロボクサー、サーカス団、スコットランドヤードで護身術を教えるなどしていた頃、第一次世界大戦が勃発しました。

外国人の制限命令が出されたことで、ピラティス氏は捕虜として拘留されましたが、強制収容所での暮らしの中でも変わらずレスリングや護身術を教えていたそうです。

そんな生活の中、猫の動きを観察したピラティス氏は、「なぜ人間は風邪をひいたり、転んだりすればすぐ気落ちして自分自身にさえ諦めを感じやすいのに、猫はいつも目が輝いてこんなにいきいきしているのだろう」という疑問を持ちました。

観察の結果、猫が何もすることがない時に足を大きく伸ばしたり、からだをストレッチするよう動かしたりと、いつもしなやかに筋肉を使っているということから着想を得て、身一つで完結する心身を整えるマットワークの基盤を作ったのです。

動物の母親たち、とくにネコの家族が子どもたちに身体訓練のレッスンをしているさまを見るだけで、どれほどの楽しみを得られることだろう。

出典：ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス著、川名昌代翻訳、『コントロロジー ピラティス・メソッドの原点』有限会社万来舎、2009年.

マットピラティスの発展について

そこからピラティス氏が今までの経験を組み合わせながら、さらに改良を重ねたものが今のマットピラティスのスタイルにつながっています。

現在のマットピラティスは、クラシカルなエクササイズのまま残っているものもあれば、現代人に合わせたエクササイズなど、時代の中で常に変化し続けているのです。

マットピラティスのメリット、魅力は？

マットピラティスはマシン不要のレッスンなので、オンラインレッスンや無料動画でもレッスンが豊富にあります。

マットピラティスの教室に通うのも良いですが、忙しい方は時間を捻出するストレスを減らすために、自宅から受講できるオンラインレッスンを検討すれば、スケジュールに比較的融通が利きやすいでしょう。

旅行先や出張先でピラティスが受講したいときも、マットピラティスならオンラインレッスンや無料動画で自由に楽しめますね。

関連記事：オンラインピラティスおすすめレッスン8選｜無料は？効果や体験談も

マットピラティスとマシンピラティスの違いは？

マシンよりもレッスンが安く、自宅でもできる

マシンピラティスの場合はどうしても費用がかかりやすくなることと、スタジオへ通わないとマシンが用意できない、この二つがネックになるかと思われます。

マットピラティスは特別な器具が無くても自宅でもできるので、より気軽に始められるかもしれません。

関連記事：ピラティスYouTube動画おすすめ5選｜人気はどれ？

マットピラティスは自重エクササイズ

マットピラティスでは、自分の体重（自重）を常に支えながら動くことになります。

例えば上の写真のように仰向けで手足を持ち上げると、からだの重みを受け止めるために、それをコア（腹部）で支える必要が出てきます。
常に自分の重さを自分自身で支えながら動くことになるので、どうやったらコントロールし続けられるかの連続をチャレンジしていくのが特徴です。

マシンピラティスについては下記で解説しています。

関連記事：マシンピラティスの効果、初心者が知るべき特徴やメリット【プロ解説】

マットピラティスの効果は何ですか？

強い体幹を作り上げる

マットピラティスのレッスンでは、常に体幹から伸びている頭や手脚の重さまで支える必要があるので、体幹部分（腹部）を使い続けることになります。

マシンを使うレッスンは、マシンに身体をあずけてバネの特性を使い正確に動くことに長けており、マシンがからだを支えているからこそできることもあります。

反面、マットピラティスのエクササイズでは、自分自身が支えてあげなければ誰のヘルプもない状態です。
自分の重さをコアで受け止めつつ、手足を支えてチャレンジを与え、いまのからだで出来る最大限を目指します。

その結果、自分で意識的にからだの面倒を見るという自主性が生まれるとともに、強い体幹を作り上げることができるのです。

メンタルを整える

大人になると、プライベート時間であっても仕事のことで頭いっぱいになりがちで、純粋に自分のことをしっかり考える時間が取りづらい方も多いのではないでしょうか。

マットピラティスを行えば、からだを自分で正しくコントロールをするために頭とからだを同時に働かせるので、今に集中することができ、良い気分転換になるでしょう。

マットピラティスは身一つで完結できるようにと作られたものですが、心身ともに自分自身で動かして調整するという考えがより表れているのかもしれません。

マットピラティスはどんな人におすすめ？

マットピラティスをたくさんの方におすすめできるのは、ピラティスがリハビリ由来のものだからです。しなやかにからだを動かすことで健康維持、それ以上に元気な状態へと導いたコントロロジーが元になっているため、多くの方が安全に実践できます。

逆にケガや妊娠の可能性がある方、強いゆがみでからだが痛むという方には、マットピラティスはおすすめしません。
体勢や負荷のかかり方をより調整できるマシンをおすすめします。

マットピラティスのよくある質問

マットピラティスを始める前に、押さえておきたいポイントをまとめました！

マットピラティスレッスンの頻度は？

目的問わず、マットピラティスは週2〜3回の頻度を目標に行うと良いでしょう。週2回以下の頻度でも継続することで効果を実感できるので、続けることが大切です。
レッスンを重ねるごとに身体がどのように変化していくか観察すると、モチベーションを維持できます。

ピラティスの頻度については下記記事をご覧ください。

関連記事：ピラティスは月4回でも効果ある？最適な頻度をプロが解説

基本的なやり方は？

マットピラティスを自宅で試す場合は、基本呼吸法と基本姿勢の確認から始めましょう。

ピラティスの呼吸法はからだをコントロールする補助となり、基本姿勢の確認によって骨盤や腹部をしっかり意識してピラティスのエクササイズを行えるようになります。

ピラティスの呼吸法と基本ポーズのやり方は下記記事で詳しく解説しています。

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