ヨガであぐらがかけない原因と解決法|できない人向け練習ポーズ

「ヨガレッスン中、あぐらの姿勢が辛くて、集中できない」
「あぐらをかくと足や足の付け根、腰が痛い」
ヨガのレッスンでは必ず登場するあぐらのポーズ。定番ポーズですが、意外と「あぐらができない」「つらい」という声が多いのです。
この記事では、
あぐらができない原因とあぐらを快適にする練習ポーズ、軽減方法について解説します。

監修インストラクター:Natsumi先生
全米ヨガアライアンス RYT200、大企業向けのヨガレッスンや施設等でもクラスを担当。幼少期からクラシックバレエに打ち込み、日本大学藝術学部卒業後、渡米しコンテンポラリーダンスを中心に舞台活動をしていました。ボディバランスが整うことをテーマにレッスンを指導しています。
目次
ヨガであぐらがかけない原因2つ

ヨガであぐらができない原因は、骨盤と背骨の状態にあります。
あぐらができない原因=股関節が硬いというのも間違いではありません。
しかし、股関節が硬くなる根本的な原因は骨盤と背骨の歪みにあり、骨盤と背骨の歪みであぐらができない状態になっているのです。
①骨盤の歪みで股関節の動きが制限される
股関節は、大腿骨(太ももの大きな骨)が骨盤のくぼんだ部分にはまる形になっていて、体の中でも一番大きい関節。
立ったり歩いたり、座ったりという動作も、股関節が動くことによってなされています。
しかし、骨盤が前に傾くと(前傾)大腿骨が後ろに押し出され、骨盤が後ろに傾くと(後傾)、大腿骨は前に押し出される、という仕組みになっています。
つまり、
骨盤のゆがみによって太ももの骨が押し出され、股関節の動きが制限される
というわけです。
骨盤のゆがみは、前傾・後傾タイプの2種類があります。
●骨盤前傾タイプ(骨盤が前に傾いている)
特徴
- 反り腰
- お尻が後ろに出て、お腹が前に出る
- 前ももがはりやすい
前傾タイプ:あぐらの時の特徴
- 背中は丸くならないが、腰が反って、胸が上に向く
- 坐骨がマットから浮きやすい
- あぐらが続くと、腰が痛くなってくる
●骨盤後傾タイプ(骨盤が後ろに傾いている)
特徴
- 猫背
- 下腹ぽっこり
- お尻や裏ももの筋肉がはっている
後傾タイプ:あぐらの時の特徴
- 背中が丸くなる
- 後ろに倒れそうになる
- 膝がマットから浮いてVの字になる
②背骨が歪んで股関節の動きが制限される
背骨が歪んで股関節の動きが制限され、あぐらができなくなる理由は2つあります。
- 背骨の歪みが骨盤の歪みにつながるから
- 背骨が歪むと肩甲骨の動きが悪くなるから
背骨の歪みが骨盤の歪みにつながり、股関節の動きを制限する
あぐらをかくとき、背中が丸まって背骨が歪んでいませんか?
背中が丸まって背骨が歪むと、骨盤が後傾して大腿骨が前に押し出され、股関節の可動域が制限されます。
背骨の歪みが肩甲骨の可動域を制限する
肩甲骨と股関節には、連動性があります。
歩くときに右足を前に出すと左手が前に出ますが、この現象は肩甲骨と股関節の連動性を示しているのです。
肩甲骨の動きが悪くなると、股関節の動きも悪くなるということになります。
肩甲骨の動きが悪くなる原因は、背骨や骨盤の歪みにあります。
姿勢が悪くなって背骨や骨盤が歪むと、肩甲骨の動きが制限され、肩甲骨と連動する股関節の動きまで制限され、あぐらができなくなるというわけです。
ポイント
ヨガのあぐらを快適に行うためには、
背骨と骨盤の癖をリセットし、肩甲骨と股関節の動きを改善するストレッチやヨガポーズが必要になります。
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あぐらが楽にできるようになるヨガのポーズ5つ

あぐらができない原因は、骨盤と背骨の癖をリリースすることで解決できます。
ここからは、あぐらができるようになるための練習法として、骨盤と背骨の歪みを改善するヨガポーズを5つご紹介していきます。
①キャットアンドカウ

- 四つ這いになる
- 腰の真下に膝を置き、つま先を立てる
- 肩の真下に手首を置き、手の指は大きく開く
- (吸う時)腰を反らせ(骨盤前傾)、胸を開き、視線は上に向ける
※腹筋とお尻の力は緩める - (吐く時)腰を丸め(骨盤後傾)、胸を丸め、視線はおへそに向ける
※腹筋とお尻に力を入れる
ポイント
- 足の甲を寝かせるやり方もあるが、つま先を立てることで骨盤と背骨に意識を向けやすくなる
- 骨盤の動き(前傾・後傾)に意識を向け、背骨を丸める時は腹筋とお尻の力を使い、反対に背骨を反らせる時は緩めることが大切!
②花輪のポーズ

- 足を腰幅で立ち、つま先を45度外側へ向ける
- しゃがんで、お尻を地面から浮かせるが、なるべくお尻は地面に近づける
- 胸の前で合掌し、肘を内ももの内側に当てる
- 少し腰を反らせる(骨盤前傾)
- 肘と内ももで押し合い、キープする
ポイント
- 腰から背骨を真っすぐに伸ばす
- 肘と内ももで押し合うことで、内ももや骨盤底筋を意識する
- かかとが床につかない場合は、かかとの下にブランケットを敷く
③門のポーズ

- 膝立ちになり、右足を右側に伸ばし、つま先は90度外側へ向ける
- 左膝は、腰の真下に置く
- 左膝と右つま先を一直線にする
- 吸って、左腕を横から持ち上げ耳の横に上げる
- 吐いて、上体を右に倒す
- 右手は右足の上に添える
- 数回呼吸してキープ
- 反対側も同様に行う
ポイント
- 上体が前に倒れないようにする
- 骨盤が不安定にならないように両膝の上に骨盤がくるようにし、骨盤を立てて行う
④半分の魚の王のポーズ

- 両足を伸ばして座る
- 右膝を立てて、左足の外側に置く
- 左足は前に伸ばしたまま、足首を90度にし、かかとを前に押し出す
- 左腕で右膝を抱えて体に寄せる
- 左肘を右膝の外側に当てる
- 右手はお尻の後ろに置く
- 吸う時、背骨を真上に伸ばす
- 吐く時、上体を右後ろへねじる
- 数回呼吸しキープ
- 戻って、反対側も同様に行う
ポイント
- 左肘を右膝の外側へ置くのが難しい方は、左腕で右足を抱える状態でOK
- 腰や背骨が丸くなる方は、お尻の下にブロックや畳んだブランケットを敷き、背骨が真っすぐになるようにする
- 背骨は真っすぐするため、坐骨の上に頭がくるようにする
- 背骨全体にアプローチするため、腰・お腹・胸・首、すべての箇所をツイストする
⑤ねじった頭を膝につけるポーズ
ねじった頭を膝につけるポーズ(revolved head-to-knee pose/パリヴルッタジャヌシーシャアーサナ)は、背骨と骨盤周りの筋肉に深くアプローチし、柔軟性を高めるポーズです。
- 両足を開いて座る
- 左膝を曲げ、かかとを足の付け根に近づける
- 右足は横に伸ばし、足首を90度にしてかかとを外へ押し出す
- 吸う時、左手を横から上げて耳の横に
- 吐く時、上体を右側へ倒し、右肘を右足の内側に置く
- 右肘で右足を押し、ツイストを深める
- できそうなら、左手で右つま先を掴む
- 数回呼吸しキープ
- 戻って、反対側も同様に行う
ポイント
- 座った時に腰や背骨が丸くなる方は、お尻の下にブロックか折り畳んだブランケットを敷く
- 背骨を深くツイストするため、胸は上に向ける
- 両方の坐骨が床から浮かないようにする
骨盤の前傾・後傾と、背骨の側屈とツイストをすることで、体の癖がリリースできます。
実際のレッスンで、上記のポーズ順であぐらができるようになった方もいらっしゃいました。
ヨガであぐらが心地よくできる3つの軽減法

あぐらの姿勢を快適にする即効性のある方法もあります。
背骨と骨盤の歪みを改善するポーズで股関節の動きが整えられるまでは、プロップス(ブロック、ブランケット、クッション等)をレッスンで使ってサポートしましょう。
①ブロックをお尻の下に置く
- 骨盤が後ろに倒れる
- 背中が丸くなる
- 足の付け根が痛くなる
上記のような方は、あぐらの姿勢になった時お尻の下にブロックを置いてみてください。
ポイント
- 坐骨でしっかりブロックを押し、骨盤を立てテ背骨を伸ばしましょう。
- ブロックがない場合はクッションや、折りたたんだブランケットでOK
関連記事:ヨガブロックの選び方と活用法|インストラクターが徹底解説
②膝の下にブランケットを敷く
- 膝がVの字のようになる
- 膝が浮きやすい
- 足の付け根が痛くなる
上記のような方は、あぐらの姿勢になった時に膝の下にブランケットやクッションを敷いてみましょう。
ポイント
- ブランケットやクッションでは高さが足りない場合は、ブロックを使う
- 膝をサポートすることで、背筋が伸ばしやすくなる
③壁にもたれる
- 腰が反る方
- 長時間あぐらが続くと腰が痛む方
- 背中が丸くなる方
上記のような方は、あぐらになった時壁にもたれることで、背中をまっすぐにキープしやすくなります。
ポイント
- 体の後ろ側を壁すべてを壁に委ねるのではなく、適度に腹筋も使い、背骨をサポートする
- 背骨のS字ラインをキープするために、壁にくっつける部分と壁から離す部分を意識する
- 壁にくっつける部分:お尻、胸、頭
- 壁から離す部分(手のひら1枚分):腰、首の後ろ
まとめ
あぐらができない方も、最初はプロップスを使いながらで快適に過ごすようになりますし、あぐらができるようになれば、レッスンの集中力も上がり、楽しめるきっかけにもなると思います。
日々の練習で必ず変化は訪れますので、自分の体と対話しながらその変化を楽しんでみてください。
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