【プロが解説】風邪をひいたときのヨガとの付き合い方&回復ポーズ4選


監修インストラクター:Natsumi先生
全米ヨガアライアンス RYT200、大企業向けのヨガレッスンや施設等でもクラスを担当。幼少期からクラシックバレエに打ち込み、日本大学藝術学部卒業後、渡米しコンテンポラリーダンスを中心に舞台活動をしていました。ボディバランスが整うことをテーマにレッスンを指導しています。
風邪をひいているとき、「少しでも回復を早めたい」と思いますよね。風邪の度合いによりますが、ひきはじめ程度の風邪であれば、ヨガが体の回復を助けてくれるでしょう。
とはいえ、風邪をひいているときにヨガをする場合、避けるべきことや注意点もあるので要注意です。風邪をひいているときのヨガの方法や注意点から、回復を助けるおすすめポーズをご紹介します。
目次
風邪のときにヨガをしてもOK!ただし条件あり

風邪のときにヨガをしても問題はありませんが、風邪による不調がひどく出ているときは、自宅ヨガもスタジオレッスンもお休みしましょう。
風邪のひきはじめや風邪をひきやすい秋冬には、風邪対策としてヨガを取り入れるのがおすすめです。
初期状態の風邪ならヨガをしてもOK
軽い咳や寒気、鼻水といった風邪の軽い症状があるうちは、ヨガをすることで体の回復を助けられます。

例えば、ヨガレッスンの基本呼吸である腹式呼吸は、横隔膜を下げて内臓をマッサージし、血流を促して体を内側から温めて回復力をサポートします。
ただし、風邪を引いたらヨガをすれば必ず治る、ということはありません。
「風邪を引いたかな?」と感じたら、ヨガはあくまでも補完的なものとして取り入れ、体調と相談して行なうことが大事です。
風邪による不調がひどいときは安静にする
熱が38度以上ある、咳や鼻水がひどい、頭痛がするといった風邪の症状が激しく現れているときは、スタジオレッスンも自宅ヨガも控えることをおすすめします。

横になって安静にして、少し楽になったらヨガの呼吸法を行なって心身をリラックスさせると良いでしょう。
熱が下がってからも数日は安静に過ごし、自宅でゆったりとした動きのヨガポーズや呼吸法を行い、レッスンを控えます。
スタジオレッスンは避けて自宅でヨガをする
風邪のときは不調の度合いに関わらず、スタジオや教室で行うレッスンはお休みしましょう。

「風邪気味だけどとくに異常はない」と思っていても、スタジオや教室で同じレッスンを受けている人に風邪を移してしまうことがあります。
無理に出かけてレッスンに行くのではなく、自宅でレッスンを受けられるオンラインヨガを利用すると便利です。
風邪のときは運動量が多いタイプのヨガは控える

風邪のときに運動量が多いヨガをすると、ヨガでエネルギーを消費したぶん風邪の回復に必要なエネルギーが不足してしまいます。
風邪のときは強度が高く運動量が多いヨガは控え、ゆったり行えて強度が低いポーズで構成されるヨガを行なうのがおすすめです。
【風邪のときは控えるべき運動量が多いヨガの例】
【風邪のときでもやりやすいヨガの例】
ホットヨガは風邪予防にはOK、風邪をひいているときはNG
ホットヨガは体を温め、冷えを解消して免疫力を高めるため、日頃から行うことで風邪予防には効果的です。
しかし、風邪をひいているときにホットヨガをすると、汗を大量にかいて体力を消耗し、体の回復が遅れる可能性があります。

また、ホットヨガスタジオのレッスンルームはドアが締め切った高温多湿の密室空間なので、風邪で咳やくしゃみをしたときにウイルスが広がりやすくなります。ホットヨガは体が元気なときに行ないましょう。
風邪のとき体内で起こっていること

風邪を引いているとき、体内ではウイルスと体の免疫機能が戦っています。風邪による鼻水やくしゃみ、せき、頭痛といった不調は、体がウイルスに抵抗しているサインなのです。
風邪に対するヨガの効果とは

ヨガは自律神経を整え、ストレスを軽減させて免疫機能を助けるといわれています。
ストレスを多く抱えていると、免疫力が低下し、風邪をひきやすくなったり、風邪の悪化につながるのです。とくに、普段から仕事や人間関係でストレスが多い人は要注意です。

海外の論文では、ヨガを実践することでストレスに関連するホルモンの分泌が減ったことや、免疫機能の向上を示した臨床結果がたくさんあると記されています。
風邪を引いているときにヨガを行うことで、ストレスを軽減させ、風邪に対抗する力を高められるというわけです。
風邪のときでもできるおすすめヨガポーズ4選

風邪の引きはじめや、普段の風邪対策におすすめのヨガポーズをご紹介します。

1ポーズ1分、4つ行なってもたった4分でできるので、風邪気味でお疲れモードのときでも実践しやすいですよ。
ダウンドッグ

ダウンドッグ(下を向いた犬のポーズ)は、鼻づまりの緩和にいいとされているポーズの一つです。全身の血流が促され、体を温める効果も期待できます。

- 正座の状態から両手を前につき、指を大きくパーに開く
- お尻をかかとに近づけ、息を吸いながらお尻を天井に持ち上げる
- 両足は骨盤幅に開き、可能であればかかとを床につける(無理はしない)
- 3〜5呼吸キープする
ダウンドッグのポーズを下記動画でチェック!
かんぬきのポーズ

かんぬきのポーズは胸を大きく開き、呼吸を深める効果があります。呼吸が深まると横隔膜が動き、内臓が刺激されて血流が促され、体がポカポカ温まって風邪の悪化予防に効果的です。

- 膝立ちになり、右足を真横に開き、つま先を真正面に向ける
- 息を吸って両手を横から大きく持ち上げ、吐きながら右手を下ろし、上体を右に軽く倒す
- 息を吐きながら右手を足首のほうに滑らせ、さらに上体を倒す
- 目線は左の天井に向け、3〜5呼吸キープする
- 足を変えて反対側も同様に行う
かんぬきのポーズを下記動画でチェック!
うさぎのポーズ

うさぎのポーズで頭頂部にある万能のツボ「百会(ひゃくえ)」を刺激し、風邪回復にアプローチします。
今回ご紹介するのは、両手を天井に伸ばす完成形ではなく、簡単にできるうさぎのポーズなので、風邪気味でも実践しやすいですよ。偏頭痛がある時は控えましょう。
- 両手と両ひざが床についた状態から、両手を前につけて頭頂部を床に置く
- 頭頂部を前後に動かし、頭頂部にあるツボを刺激する
- 両ひざを頭頂部に近づけ、両手で左右のかかとをそれぞれつかみ、3〜5呼吸キープする
- お尻をかかとのほうに下げ、両手を体側に置いてチャイルドポーズでひと呼吸する
- おでこの下に拳を2個重ね、数回呼吸して頭の血流を落ち着かせる
うさぎのポーズを下記動画でチェック!
弓のポーズ

弓のポーズは、風邪による鼻づまりのケアにおすすめのポーズです。弓のポーズのように体を後ろに反らせる後屈系ポーズは、胸を大きく開いて呼吸をスムーズにさせます。

- うつ伏せになり、両ひざを曲げて両手で足首をつかむ
- 両ひざが左右に開かないように内ももを締める
- 息を吐きながら太ももと胸を持ち上げ、3〜5呼吸キープする
弓のポーズを下記動画でチェック!
風邪の予防には、普段から免疫力を高めることが大切です。下記記事では免疫力を高めるのに役立つヨガのポーズをご紹介しています。
関連記事:ウイルスに負けない!免疫力を高める簡単ヨガポーズ5選
おうちヨガ習慣が続く!オンラインヨガで健康な体づくりを

普段からヨガをする習慣を続けると、ストレスを解消して免疫力を高め、風邪に強い健康的な体づくりができます。
おうちヨガを続けるコツは、無理せず楽しんで行うこと。SOELUなら、オンラインでインストラクターによるヨガレッスンを受けられるから、おうちヨガを楽しんで続けられます。
オンラインヨガレッスンはオンライン上で行われるから、風邪をひいているときやちょっと体調が悪いときでも、まわりを気にせず自宅でレッスンを受けられるから便利です。
SOELUのオンラインヨガは、インストラクターとテレビ電話するようにつながって行なうから、自宅でも手軽にポーズ指導も受けられます。
健康的な体づくりへの意識が高まる今こそ、継続率ナンバーワン、おうちヨガが続きやすいと評判のオンラインヨガを始めてみませんか?

まとめ
風邪をひいたときは、ヨガをする前に体を温める食事を摂ってゆっくり休むことも大切です。栄養と休養をしっかり満たしたうえで、心身に余裕があればヨガを取り入れましょう。
普段からヨガをする習慣を続けて、風邪に強い体を育むことも忘れないでくださいね。